アメリカの抹茶市場はどこまで拡大している?カフェ・外食・小売・ウェルネス需要を徹底分析

「アメリカの抹茶市場はどこまで拡大しているのか」——結論から言えば、米国はすでに世界最大級の抹茶消費国へと成長し、2026年もその勢いは衰えていません。カフェチェーンでの定番化、外食チェーンの全国展開、小売RTD(すぐ飲める飲料)の拡大、そしてウェルネス層への浸透。4つのチャネルが同時に伸びているのが、今の米国市場の姿です。

本記事では、最新データをもとに米国抹茶市場の規模と成長ドライバー、そして見落とされがちな供給リスクを整理します。そのうえで、海外バイヤーが2026年以降に取るべき調達戦略までを、B2Bの視点でご案内します。

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米国抹茶市場は今どこまで拡大したのか

米国の抹茶(ティー)市場は、2033年までに約3.4億ドル規模へ達し、2025〜2033年の年平均成長率(CAGR)は8.5%と予測されています。飲料としての消費にとどまらず、ラテ・スムージー・製菓・ニュートラシューティカル(機能性食品)へと用途が広がっていることが、この成長を支えています。

世界のなかでの存在感も際立ちます。2024年時点で米国は世界の抹茶市場の約18.2%を占め、単一国として最大級のシェアを握りました。世界市場そのものも2025年の約51億ドルから2026年に約55億ドル、2033年には約89億ドルへと拡大する見通しです。

そのなかで北米は年7%台後半という最速クラスの成長率で市場全体を牽引しています。植物性志向の広がりと成熟したカフェ文化が背景にあり、抹茶はもはや一過性のトレンドではなく、定着した消費カテゴリーへと移行しつつあります。

市場の広がり方にも変化が見られます。かつては日系スーパーや専門店が中心でしたが、いまや大衆的なファストフードから高級ホテル、フィットネスジムのプロテインバーまで、抹茶に触れる接点が一気に増えました。こうした「入口の多様化」が新規消費者を継続的に取り込み、市場全体の裾野を押し広げています。裏を返せば、供給側にとっては用途ごとに求められる品質・価格・ロットが多様化しており、単一グレードでは応えきれない局面が増えているということでもあります。

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需要を牽引する4つのチャネル:カフェ・外食・小売・ウェルネス

米国の抹茶需要は、単一の要因ではなく複数の販路が同時に成長していることに特徴があります。カフェ・外食・小売・ウェルネスの4チャネルが相互に需要を押し上げる構造が、市場の底堅さを生み出しています。まずは全体像を一覧で整理します。

チャネル主な動きバイヤーへの示唆
カフェ大手・独立系ともに抹茶ラテが定番化発色と溶けやすさ重視のラテ用グレード
外食ファストフードが全国メニューに採用大量・安定供給と価格の両立が鍵
小売RTD飲料・家庭用粉末が拡大賞味期限・パッケージ・OEM対応力
ウェルネスプロテイン・サプリへの配合が増加成分表・オーガニック認証への対応

カフェ:抹茶ラテが「定番メニュー」へ

大手コーヒーチェーンでの採用が加速しています。スターバックスは2023年から2026年にかけて抹茶ドリンクの通年メニューを3倍に拡充し、米国直営店のティー系売上は70%以上増加しました。独立系でも勢いは顕著で、Blank Streetでは抹茶ドリンクが全注文の約半数を占め、夏場はエスプレッソ系を上回る日もあるほどです。

外食:ファストフードの全国メニュー化

抹茶は専門店やカフェの枠を越え、外食全体へ広がっています。2026年2月には大手ファストフードチェーンが抹茶飲料を全国展開し、プレミアムなカフェ品質の抹茶を身近な価格帯で提供する動きが本格化しました。コーヒー・スナック系チェーン全体が年6%近い成長を見せるなか、抹茶は午後の時間帯を支える主力商品と位置づけられています。

小売:RTDと家庭内需要の拡大

店頭で飲むだけでなく、家庭で楽しむ層も厚みを増しています。RTD(すぐ飲める)抹茶飲料は2026〜2033年にCAGR9.7%で伸びると見込まれ、スーパーやEC経由の缶・ボトル飲料、家庭用の粉末抹茶が需要を押し上げています。SNSでの拡散が「試してみる」入口となり、リピート購入へつながる好循環が生まれています。

ウェルネス:健康・美容・プロテイン需要

抹茶の成長を語るうえで欠かせないのが健康志向です。抗酸化成分やL-テアニン、穏やかなカフェイン供給といった特性が評価され、プロテインパウダー・スムージー・サプリメントへの配合が広がっています。フィットネス層やウェルネスブランドが抹茶を積極的に採用し、飲料以外の用途を大きく押し広げています。

需要は伸びても供給は追いつかない — 不足・関税・価格高騰

ここまで見てきた需要拡大の一方で、供給側は深刻な逼迫に直面しています。日本の茶の輸出量は前年比42%増の約13,125トンに達し、輸出額は倍増して約847億円を記録しました。数量以上に金額が伸びている事実が、供給が需要に追いついていない状況を物語っています。

価格への影響も鮮明です。宇治の碾茶オークション価格は前年の1.7倍、品目によっては5.5倍超に達したとされ、原料段階からコストが跳ね上がっています。生産者の高齢化、新規茶園への投資が実を結ぶまでの数年のタイムラグ、気候変動といった構造要因が、この逼迫を長期化させています。背景を整理すると、次の要素が複合的に絡んでいます。

  • 担い手の減少:碾茶(抹茶の原料)を育てる茶農家の高齢化と後継者不足。
  • 増産の時間差:覆下栽培用の茶園を新設しても、安定収穫まで数年を要する。
  • 気候変動:霜害や高温による収量・品質の年ごとのブレ。
  • 需要の非減速:世界的なブームが冷める兆しを見せず、需給ギャップが埋まらない。

さらに通商環境も無視できません。日本からの輸入品に対する関税は当初24%案から15%へ調整され、その後は代替措置で実効約16.4%と推移してきました。関税・供給不足・価格上昇が重なり、米国のバイヤーにとって「安定確保」と「コスト管理」の両立が最大の経営課題となっています。

具体的な数字で見ると、セレモニアルグレードの碾茶30gの現地仕入れ値は、2023年の約11ドルから2026年初頭には19〜22ドルへと上昇しました。これは関税・輸送費・小売マージンを加える前の水準であり、最終小売価格への圧力は一段と強まっています。

米国調達でつまずきやすい4つのパターン

需要が旺盛でも、調達の設計を誤ると事業は安定しません。米国で抹茶を扱うバイヤーが陥りやすいのは、次のようなパターンです。

  • スポット購入への依存:相場が動くたびに仕入れ先を探すため、繁忙期に供給が途切れやすい。
  • グレードと用途のミスマッチ:ラテ用に高価なセレモニアルを使う、逆に体験提供に低グレードを選ぶなど、原価と品質の設計がずれる。
  • 規制・書類対応の漏れ:FDAの要件や残留農薬(MRL)基準、COA(成分分析表)の整備が後手に回り、通関や取引先審査で止まる。
  • ロット間の品質ブレ:色・香り・粒度が入荷ごとに揺れ、メニューや製品の再現性が保てない。

逆に言えば、これらを避けられる仕入れ体制を組めれば、供給不足の局面こそ他社との差がつきます。鍵となるのは、価格やスピードだけでなく品質・規制・供給・契約の4点を体系的に検証することです。

賢いバイヤーは何を基準に仕入れ先を選ぶか

供給が逼迫する市場で選ばれ続けるバイヤーは、仕入れ先を3つの軸で見極めています。用途に応じた産地の最適化、輸出基準への対応力、そしてロットに左右されない安定供給です。この3軸で主要な供給元を並べると、それぞれの強みが見えてきます。

供給元用途別・産地最適化輸出基準対応供給ロットの柔軟性海外取引実績OEM・ブレンド対応
JMEX(日本抹茶輸出機構)
あいや
福寿園
辻利兵衛本店
上林春松本店

この比較表から分かるように、アメリカ市場で抹茶ビジネスを拡大するには、「用途別・産地最適化」「輸出基準への対応」「供給ロットの柔軟性」「海外取引実績」、そして「OEM・ブレンド対応」を総合的に比較することが重要です。

アメリカでは、カフェ・外食・小売・ウェルネスなど販路ごとに求められる抹茶の品質や価格帯が異なるため、単一グレードを供給するだけでなく、用途や事業規模に合わせて最適な原料を提案できる体制が求められます。また、市場テストから多店舗・大口展開まで対応できる供給力や、商品開発を支えるOEM・ブレンド対応も重要な判断材料です。

競争が激しく用途も多様なアメリカ市場では、価格だけで仕入れ先を決めるのではなく、商品設計から輸出実務、継続供給まで一貫して対応できる総合力を持つサプライヤーを選ぶことが、長期的な事業成長につながります。

その中でも、日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、用途別・産地最適化、輸出基準対応、供給ロットの柔軟性、海外取引実績、OEM・ブレンド対応の各項目で総合的に高い評価となっており、アメリカ市場への参入や事業拡大を目指す企業にとって、有力なパートナー候補の一つといえるでしょう。

JMEX(日本抹茶輸出機構)が米国バイヤーに選ばれる理由

日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、米国をはじめとする海外バイヤーの調達課題に、輸出側の実務からこたえます。強みは大きく3つです。

第一に、宇治・静岡・鹿児島・八女など、用途に応じて最適な産地を提案できること。ラテ向けの発色と甘み、製菓向けのコスト最適、セレモニアル向けの香味と、目的に合わせた産地・グレード設計が可能です。第二に、COA・残留農薬(MRL)・有機JAS/USDAオーガニック/EU有機など、輸出に必要な基準と書類に対応できること。米国側の通関や取引先審査を見据えた準備を、輸出段階から整えられます。

第三に、供給の安定性です。JMEXは43カ国への海外輸出実績を持ち、小ロットの試験輸入から定期的な大量供給まで、事業フェーズに合わせた供給計画を組めます。少人数の機動的な体制だからこそ、大型・継続案件にも一社一社ていねいに向き合えるのが、逼迫市場での強みです。

供給不足を背景に安価な海外産抹茶へ流れる動きもありますが、米国のプレミアム市場で評価されるのはやはり品質です。日本産抹茶は覆下栽培による鮮やかな緑と旨み、細やかな粒度、そして残留農薬管理の厳格さで、他産地と明確に差別化されています。カフェのメニュー写真の発色、ラテのなめらかさ、製菓の風味——最終商品の品質は原料で決まります。長く選ばれるブランドを目指すほど、産地と品質への投資が効いてきます。

米国市場を攻略する調達ステップ

初めて日本産抹茶を継続調達する場合でも、進め方はシンプルです。相談 → サンプル評価 → COA・MRLなど書類確認 → 小ロットの試験輸入 → 定期供給という段階を踏むことで、リスクを抑えながら安定した仕入れ体制を築けます。

  1. 用途と数量の共有:販路(カフェ/外食/小売/ウェルネス)と想定月間数量を伝え、方向性をすり合わせる。
  2. サンプル評価:発色・香味・溶けやすさ・粒度を、実際のレシピや製品で試す。
  3. 書類・規制の確認:COA、残留農薬(MRL)、必要に応じてオーガニック認証を照合する。
  4. 試験輸入:小ロットで通関・品質・オペレーションを検証する。
  5. 定期供給の設計:数量計画と価格を取り決め、供給を安定化させる。

そのうえで意識したいのが、地域ごとの需要特性です。州によってカフェ密度・所得層・ウェルネス志向・観光需要は大きく異なり、最適な商品設計も変わります。抹茶タイムズでは、テキサスフロリダイリノイ(シカゴ)ハワイなど州別の市場分析も公開しています。自社の販路に近いエリアから戦略を具体化するのがおすすめです。

価格高騰局面での原価・メニュー設計のコツ

原料価格が上がる局面では、「仕入れをどう組むか」と同じくらい「どう売るか」の設計が利益を左右します。グレードの使い分けと調達の分散、そして価値に見合った価格設定を組み合わせることが、価格高騰時代を乗り切る基本戦略です。

  • グレードの二層使い:飲用・体験用にはセレモニアル、ラテや製菓には風味を保ちつつコストを抑えたカリナリー(製菓用)を充てる。
  • 調達先の分散:シングルソースに依存せず、産地・グレードの異なる供給ルートを確保して欠品リスクを下げる。
  • 価値ベースの価格転嫁:単なる値上げではなく、産地・品質・ストーリーを伝えて価格の納得感を高める。
  • 数量契約の活用:年間の想定数量を共有し、価格と供給を早めに取り決めて変動の影響を平準化する。

とりわけ「品質の一貫性」を担保できるかどうかは、価格転嫁の説得力に直結します。ロットごとに色や風味がぶれれば値上げは受け入れられませんが、安定した品質を継続できれば、顧客はプレミアム価格を納得して支払います。原価管理と品質維持は、対立ではなく両立させるべき課題なのです。

米国の抹茶調達に関するよくある質問(FAQ)

Q. アメリカ向け抹茶の関税はどれくらいですか?

日本からの輸入品に対する税率は、当初の24%案から15%へ調整され、その後の代替措置で実効約16.4%前後を推移してきました。通商環境は変動が大きいため、契約前には必ず最新の税率と適用条件を確認してください。JMEXでは輸出実務の観点から最新状況をふまえた提案が可能です。

Q. セレモニアルとカリナリーはどう使い分けますか?

そのまま点てて飲む用途や、抹茶本来の香味を打ち出す商品にはセレモニアルグレードが向きます。一方、ラテ・スムージー・製菓のように牛乳や砂糖と合わせる用途では、風味の力強さとコストのバランスに優れたカリナリー(製菓用)グレードが最適です。用途に合わせて選ぶことで、品質と原価を両立できます。

Q. 小ロットから取引を始められますか?

はい。まずはサンプル評価と小ロットの試験輸入から始め、品質とオペレーションを確認したうえで定期供給へ移行する流れが一般的です。事業フェーズに合わせて数量を拡大していけるため、初めての海外調達でも無理なくスタートできます。

Q. 中国産との違いはどこにありますか?

日本産抹茶は覆下栽培による鮮やかな緑と旨み、微細で均一な粒度、そして残留農薬管理の厳格さに強みがあります。最終商品の発色・風味・安全性を重視するプレミアム市場では、日本産の品質優位が明確に評価されます。ブランド価値を長期で高めたいバイヤーほど、原料の産地にこだわる傾向があります。

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まとめ:拡大する米国市場で、供給を制する者が勝つ

米国の抹茶市場は拡大の初期〜中期段階にあり、カフェ・外食・小売・ウェルネスの4チャネルが同時に伸び続けています。一方で供給不足・関税・価格高騰という逆風も強く、勝敗を分けるのは「いかに安定した調達体制を築けるか」です。

スポット依存や書類対応の遅れといった落とし穴を避け、産地最適化・輸出基準対応・安定供給の3軸で仕入れ先を選ぶ。品質で信頼される日本産抹茶を、切らさずに届けられる体制こそが、伸びる市場での最大の武器になります。供給が読みにくい時代だからこそ、輸出実務に精通した信頼できるパートナーと組むことが、事業の安定と成長を同時に支える土台となるでしょう。

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