インドネシア 抹茶輸入完全ガイド|BPOM登録・ハラル認証対応のおすすめ卸業者

世界最大のムスリム人口を抱え、約2.8億人の巨大市場として注目されるインドネシア。Z世代を中心としたカフェ文化の広がりで、抹茶ラテやスイーツの需要は年々高まっています。しかし、日本産抹茶を現地で「販売」するには、BPOM登録ハラル認証という2つの公的ハードルを越えなければなりません。本記事では、輸入バイヤー・OEM・卸の担当者に向けて、規制対応からコスト、卸業者の選び方までを一気通貫で解説します。

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なぜ今、インドネシアの抹茶市場が伸びているのか

結論から言えば、インドネシアは「人口」「若さ」「外食シーン」の3つが同時に成長している、東南アジアでも屈指の有望市場です。総人口は約2.8億人とASEAN最大で、しかもその多くを購買力が伸び盛りの若年層が占めています。都市部では中間層が急速に拡大し、カフェやスイーツにお金を使う消費スタイルが定着しつつあります。

その消費を牽引しているのがZ世代です。SNS映えする鮮やかなグリーンの抹茶ラテ、抹茶クロワッサン、抹茶ソフトクリームといったメニューは、ジャカルタやバンドン、スラバヤといった都市のカフェで定番化しつつあります。日本文化への親近感も後押しとなり、「抹茶=高品質で健康的な日本の飲み物」というイメージが浸透しています。

さらに見逃せないのが、健康志向とハラルの相性の良さです。抹茶は植物由来でアルコールを含まず、抗酸化成分やテアニンを含む機能性が評価されています。適切に認証を取得すれば、ムスリムの消費者にも安心して受け入れられるカテゴリーであり、まさに「これから伸びる余地が大きい」市場と言えるでしょう。

ただ送るだけでは通らない——インドネシア輸入「3つの壁」

市場が魅力的である一方で、インドネシアは「商品を船積みすれば売れる」という単純な市場ではありません。日本産抹茶を合法的に流通させるには、大きく3つの壁を越える必要があります。ここを理解しないまま商談を進めると、現地で在庫が動かせず、コストだけが膨らむことになりかねません。

  • 製品登録の壁(BPOM):加工食品はBPOMへの登録とML番号の取得がなければ小売流通できません。
  • 宗教・信頼の壁(ハラル):2024年10月から飲食品はハラル認証が義務化され、未対応品は事実上棚に並びません。
  • コストと書類の壁(関税・原産地):関税優遇を受けるには原産地証明が必要で、書類不備は通関遅延や追加コストに直結します。

重要なのは、これらが「どれか1つを満たせばよい」ものではなく、すべてを並行して整える必要があるという点です。とくにハラルとBPOMは順序と連携が問われるため、川上の製造・輸出側がどこまで書類をそろえられるかが、プロジェクト全体の成否を分けます。次章から、それぞれの壁を実務レベルで見ていきましょう。

【制度①】BPOM登録とML番号——加工食品流通許可の取り方

BPOM(インドネシア国家医薬品食品監督庁)は、医薬品や加工食品の安全性を管理する政府機関です。小売用に包装された抹茶などの加工食品は、BPOMに登録して加工食品流通許可番号(ML番号)を取得し、その番号を商品ラベルに表示することが義務付けられています。この番号がない製品は、原則として現地で販売できません。

誰が申請するのか

ML番号の申請主体は、インドネシア国内の輸入業者またはディストリビューターです。日本の輸出企業が直接取得するものではないため、現地パートナーとの役割分担が前提になります。ただし、申請に必要な技術書類は原産国側(=日本の製造・輸出元)が用意するため、サプライヤーの書類対応力が手続きのスピードを大きく左右します。

求められる主な書類

BPOMは登録審査にあたり、原産国の製造者による品質・衛生管理の証明を求めます。代表的なものは次のとおりです。

  • GMP(適正製造規範)証明、またはHACCP / ISO 22000等の衛生管理認証
  • 製品の成分表・製造工程・賞味期限の根拠資料
  • 分析証明書(COA)、必要に応じた残留農薬・重金属などの試験結果
  • ラベル案(インドネシア語表記・ML番号の記載欄を含む)

申請はインドネシア政府のオンライン許認可システム「OSS」を通じて行われます。書類が英語やインドネシア語で整っていない、あるいは製造元がGMP相当の証明を出せない場合、審査は途中で止まってしまいます。つまり、登録をスムーズに通す鍵は「現地の事務手続き」よりも「日本側がそろえる証明書の質」にあるのです。

【制度②】2024年に義務化されたハラル認証(BPJPH)への対応

インドネシアでは、ハラル製品保証法(2014年法律第33号)に基づき、2024年10月18日から飲食品のハラル認証が義務化されました。これにより、ハラル認証を取得していない飲食品は、原則として現地で正規に流通できなくなっています。認証を統括するのは、宗教省傘下のBPJPH(ハラル製品保証実施機関)です。

かつてハラル認証はMUI(インドネシア・ウラマー評議会)が中心でしたが、現在はBPJPHが制度の中核を担い、審査機関(LPH)による検査と宗教委員会のファトワ(宗教的判断)を経て認証が発行される仕組みへと整理されました。抹茶は植物由来でアルコールを含まないため本来ハラル適合性は高いものの、「原料・製造ラインの非ハラル混入がないこと」を書類と監査で証明する必要があります。

外国産品の猶予と相互承認

外国で製造された製品については、原産国の認証機関とBPJPHとの相互承認(MRA)が前提となり、一定の区分には2026年10月17日までの経過措置(猶予)が設けられています。日本の事業者にとっては、日本国内のハラル認証機関を通じて取得し、BPJPHに連携できる体制を早めに整えることが現実的な選択肢です。

注意したいのは、ハラル認証とBPOM登録は連動して進める必要があるという点です。実務上は「ハラル認証を取得 → その情報を含めてBPOMに登録 → ML番号を取得」という流れになるため、二つの制度を別々に考えると手戻りが発生します。最初から両方を見据えてサプライヤーと書類を準備することが、遠回りに見えて最短ルートになります。

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コストを左右するIJEPA関税優遇と物流の実務

規制対応と並んで利益を左右するのが関税と物流です。茶のHSコードは0902に分類され、小売用に包装された緑茶もここに含まれます。日本とインドネシアの間には日インドネシア経済連携協定(IJEPA)が2008年7月に発効しており、対象品目では段階的な関税の削減・撤廃が進められてきました。

この関税優遇を受けるには、日本商工会議所が発給する第一種特定原産地証明書を取得し、インドネシア側の通関で提示する必要があります。原産地証明がないと一般税率が適用され、せっかくの価格競争力を失ってしまうことがあります。証明書の取得には品目分類(HSコード)の確定と原産性の判断が必要なため、商談初期から準備しておくのが得策です。

物流面では、抹茶は熱・光・湿気・酸素に弱いデリケートな商品です。赤道直下のインドネシアは高温多湿のため、定温輸送やアルミ包装、脱酸素剤の活用など、品質を保つ工夫が欠かせません。せっかく規制をクリアしても、輸送中に退色や香りの劣化が起これば、現地での評価とリピートにつながりません。

つまずく担当者に共通する「見落としポイント」

これまで多くのインドネシア向け案件を見てきた経験から言えるのは、行き詰まる担当者には共通したパターンがあるということです。代表的な見落としを挙げておきます。

  • ハラルを後回しにする:商品が決まってから認証を考え始め、義務化対応が間に合わない。
  • BPOMとハラルを別管理にする:連携を前提にしないため、書類の作り直しが発生する。
  • サプライヤーの書類対応力を確認しない:GMPやCOAを出せない製造元を選び、登録審査が止まる。
  • 原産地証明を取り忘れる:関税優遇を逃し、想定より利幅が薄くなる。
  • 用途に合わないグレードを選ぶ:ラテ向けに点てる用の高級グレードを使い、原価が合わなくなる。

これらはいずれも、「規制を点で捉え、サプライヤー選びを価格だけで決めてしまう」ことから生まれます。逆に言えば、制度を線でつなぎ、書類対応力のある供給元を選ぶだけで、多くのリスクは事前に回避できるということです。

賢いバイヤーの卸業者選定基準と比較表

では、インドネシア向けに抹茶を仕入れる際、卸業者は何を基準に選べばよいのでしょうか。価格はもちろん重要ですが、それ以上に 「規制対応をどこまで一緒に進めてくれるか」 が成否を左右します。

特に、インドネシア輸入では次の5つの評価軸を確認することが重要です。

  • 輸出書類の対応力(GMP/HACCP/ISO 22000、COA、残留農薬データ)
  • ハラル対応(認証取得の支援・実績)
  • 産地・グレードの提案力(用途別の最適化)
  • 安定供給力(数量・リードタイム)
  • 海外取引の実績(規制対応の経験値)

下表では、インドネシア向け輸入の観点から主要な抹茶卸業者を比較しました。自社が何を優先したいのかを明確にしながら、最適なパートナーを検討してみてください。

供給元タイプ輸出書類ハラル対応産地提案安定供給海外実績
日本抹茶輸出機構(JMEX)
株式会社あいや
株式会社福寿園
株式会社辻利兵衛本店
有限会社上林春松本店

※評価は公開情報や一般的な業界認知をもとにした目安であり、実際の対応範囲は各社によって異なります。

この表から分かるように、各社にはそれぞれ強みがあります。一方で、インドネシア輸入において重要となる 「輸出書類対応」「ハラル対応」「海外実績」 を総合的に備えている卸業者は限られます。

インドネシアのように規制や手続きが複雑な市場では、価格だけでなく、“輸入後の販売まで見据えて伴走できるか” という視点で卸業者を選ぶことが重要です。

特に、「BPOM登録を見据えて準備したい」「ハラル対応も含めて相談したい」「用途に合った抹茶を提案してほしい」 という企業にとっては、日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)のような輸出支援型のパートナーは有力な選択肢となるでしょう。

インドネシア向けで日本抹茶輸出機構(JMEX)が選ばれる理由

日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、海外B2B向けの粉末抹茶供給に特化し、規制対応まで含めて伴走することを強みとしています。インドネシア向けの案件で評価いただいている点は、大きく3つです。

1. 用途別に最適な産地を提案

宇治・静岡・鹿児島・八女など、日本各地の産地特性を踏まえ、ラテ向け・製菓向け・点て用といった用途ごとに最適なグレードと産地を提案します。「高ければ良い」ではなく、現地の価格帯とメニューに合わせて原価とのバランスを設計できるのが特長です。

2. BPOM・ハラルの書類対応を完備

GMP・HACCP・ISO 22000に対応した製造背景のもと、COA(分析証明書)や残留農薬データなど、BPOM登録に必要な書類を整えて提供します。ハラル認証についても取得・連携を見据えたサポートが可能で、「日本側がそろえる証明書の質」という、登録の最大の関門に応えられます。

3. 43カ国の輸出実績と安定供給

JMEXは43カ国への海外輸出実績を持ち、各国の規制・通関・物流のクセを踏まえた対応に慣れています。供給能力は月10kg〜1tの幅に対応し、小ロットの試験販売から本格展開までスケールに合わせて伴走できます。規制が複雑なインドネシアだからこそ、この経験値が手戻りを減らし、立ち上げを早めます。

失注しない仕入れの進め方(5ステップ)

最後に、インドネシア向けの仕入れを成功させるための進め方を、実務の順序で整理します。この流れに沿えば、規制とコストの両面で大きな取りこぼしを防げます。

  1. 用途とターゲットを決める:ラテ/製菓/リテールなど、売り先と価格帯を先に固める。
  2. サンプルで品質と原価を確認:用途別グレードを試し、現地メニューに合うか検証する。
  3. 規制書類を同時に着手:BPOM用のGMP/COAとハラル認証を並行して準備する。
  4. 現地パートナーと登録を進める:輸入業者がOSSでML番号を申請、原産地証明も取得する。
  5. 小ロットで開始し拡大する:定温物流で品質を守りつつ、反応を見て数量を増やす。

ポイントは、ステップ3の「規制書類を同時に着手」を後回しにしないことです。商品選定と並行して書類準備を進めることで、商談から販売開始までのリードタイムを大きく短縮できます。

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まとめ

インドネシアは、人口・若年層・カフェ需要がそろった、抹茶にとって伸びしろの大きい市場です。一方で、BPOM登録(ML番号)と2024年に義務化されたハラル認証という2つの制度を、関税優遇や品質物流とあわせて整える必要があります。これらを「点」ではなく「線」でつなぎ、書類対応力のある供給元と組むことが、立ち上げを早め、利益を守る最短ルートです。

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