メキシコの抹茶事情|人気の背景と最新トレンドを徹底解説

メキシコではここ数年、「抹茶」が健康志向や若者文化を背景に急速に広がりを見せています。かつては一部の高級スーパーや日本食レストランでしか見かけなかった抹茶が、今ではカフェやスイーツ店、さらには家庭の食卓にまで浸透し始めました。

その背景には、ダイエットや美容を意識する健康志向の高まり、SNSを通じた若者世代のトレンド拡散、そしてアメリカやアジアからの影響があります。さらに、チュロスやパンといったメキシコ伝統のスイーツとの融合も進み、抹茶は単なる“日本の飲み物”から“新しい食文化の一部”へと進化しています。

本記事では、メキシコにおける抹茶人気の理由、市場の拡大状況、カフェ文化や家庭での広がり、そして日本ブランドにとってのビジネスチャンスまでを徹底解説します。メキシコの抹茶事情を知ることで、世界市場における抹茶の新たな可能性が見えてくるでしょう。

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メキシコで抹茶が注目される理由

メキシコでは近年、抹茶の人気が急速に高まっています。その背景には、健康志向やSNSを中心としたトレンド、さらにはアメリカ市場からの影響が複合的に作用しています。ここでは、その主な理由を整理して解説します。

健康・ダイエット志向の高まり

メキシコは砂糖消費量が多く、肥満や糖尿病が社会問題化しています。そのため「砂糖控えめ」「健康的」な代替食品が注目されており、抗酸化作用やカフェインによる代謝促進効果が期待される抹茶は“ヘルシーでオシャレな選択肢”として若者に支持を集めています。特にスムージーやラテへの応用は、無理なく日常生活に取り入れられる点が評価されています。

若者層とインフルエンサーによる拡散

InstagramやTikTokなどSNSを通じて抹茶スイーツや抹茶ドリンクが拡散され、「映える」鮮やかな緑色が人気の後押しをしています。メキシコシティやグアダラハラの若者は、写真を撮って共有する文化が強く、抹茶ラテや抹茶チュロスはその象徴的な存在となっています。インフルエンサーが紹介することで、一気に「抹茶=流行の最先端」というイメージが浸透しました。

アメリカ市場からの影響とアジアトレンド

隣国アメリカでは、2010年代から抹茶ブームが続いており、メキシコもその影響を強く受けています。さらに韓国や日本のカフェ文化が流入することで、抹茶が「アジアのヘルシードリンク」として注目されるようになりました。アメリカのチェーン店や韓国系カフェがメキシコに進出したことも、抹茶人気の拡大を後押ししています。

メキシコ抹茶市場の現状と拡大

メキシコの抹茶市場は、輸入量の増加や販売チャネルの多様化によって年々拡大しています。かつては日本食レストランや一部の高級スーパーに限定されていた抹茶ですが、現在では都市部のカフェ文化やオンライン市場を通じて急速に普及しています。ここでは、その市場の動向を整理します。

抹茶輸入量と市場の推移

財務省の統計によると、日本茶の輸出はこの10年で大きく伸びており、その波は中南米にも及んでいます。特にメキシコは、中南米地域の中でも輸入の増加が目立つ国のひとつです。

MATCHA KAORI JAPANをはじめとする日本ブランドがメキシコに進出し、静岡や宇治といった産地ブランドを全面に打ち出したプレミアム抹茶を輸入。2020年以降、コロナ禍による健康志向の高まりを背景に「免疫」「美容」に良いとされる抹茶への需要が増加し、輸入量は右肩上がりに拡大しています。特に2022年以降は、オーガニック認証抹茶や機能性を訴求した商品が現地で注目を浴びています。

スーパー・オンライン・チェーンカフェでの販売

メキシコシティやモンテレイの高級スーパー、デパートでは日本産抹茶粉やティーバッグが並び、一般消費者が購入できる環境が整備されています。また、オンラインショップやAmazon Méxicoでも抹茶カテゴリーが拡大し、自宅で手軽に取り入れる文化が定着しました。

さらにスターバックスや韓国系カフェチェーンを中心に、抹茶ラテはメキシコの定番ドリンクのひとつとして定着。若者を中心に注文率が高く、カフェメニューにおける「定番カテゴリー」として広がりを見せています。今では「フラペチーノ」「スムージー」などの派生商品にも抹茶が採用されるケースが増えています。

日本ブランドと現地ブランドの存在感

市場の拡大に伴い、日本ブランドと現地ブランドの競争も激化しています。

日本ブランド

MATCHA KAORI JAPANや静岡産ブランドは、「高品質・安全性・本場の味」を強みに展開。USDAやJASなどのオーガニック認証を取得し、差別化を図っています。

現地ブランド

メキシコ発の「Verde Matcha」や、カフェ主導のオリジナルブランドが台頭。より手軽で安価な商品を打ち出し、若者層や中間層にリーチしています。

課題

一方で、中国や韓国産の低価格品や模倣品も流通し、「MATCHA」とラベルされながら実際は抹茶が含まれていない製品も存在。こうした状況は逆に「本物志向」のニーズを高め、日本ブランドにとっては追い風とも言えます。

メキシコシティ・グアダラハラを中心とした抹茶カフェ文化

メキシコにおける抹茶人気を牽引しているのは、都市部で広がるカフェ文化です。特に首都メキシコシティと第2の都市グアダラハラは、抹茶ブームの最前線といえます。これらの都市では、カフェが単なる飲食の場ではなく、若者のライフスタイルやトレンド発信の場として機能しており、抹茶はその象徴的な存在となっています。

人気カフェの事例(抹茶ラテ・スムージー)

メキシコシティの「Verde Matcha」やモンテレイの「抹茶ガーデン」は、抹茶を本格的に提供する代表的な店舗です。ここでは日本から直輸入した高品質の抹茶を使用し、伝統的なラテに加えてスムージーやノンアルコールカクテルなども展開しています。

特に人気を集めているのは「抹茶×フルーツ」のアレンジ。マンゴー抹茶スムージーやベリー抹茶ラテなど、メキシコらしいフルーツ文化と抹茶が融合したドリンクは現地ならではの魅力です。味覚だけでなく鮮やかな見た目も好まれ、SNSにアップされることでさらに需要が広がっています。

抹茶スイーツやフュージョンメニューの定番化

メキシコでは、日本の抹茶と現地のスイーツが融合し、新しい食文化が生まれています。代表例が「抹茶チュロス」。揚げたてチュロスに抹茶シュガーをまぶした一品は、SNSで「#matchachurros」として拡散され、若者を中心に人気メニューとなりました。

その他にも、伝統的な「タルト」や「コンチャス(菓子パン)」への抹茶アレンジ、さらにはメキシコ料理の代表格であるモレソースに抹茶を加えた「抹茶モレ」など、意外性のあるフュージョンメニューも登場しています。これにより、抹茶は飲み物にとどまらず、食文化の一部として定着しつつあります。

SNSと若者世代によるトレンド拡散

Instagramでの「#matchamexico」の投稿は数十万件を超え、抹茶は「おしゃれで健康的なライフスタイル」の象徴となりました。メキシコシティやグアダラハラの若者はカフェで抹茶ラテを飲み、その写真をSNSにアップすることで“トレンドの共有者”としての自己表現を楽しんでいます。

さらにTikTokでは、抹茶スイーツの作り方やカフェ巡り動画が人気コンテンツとなっており、抹茶が「試してみたいカルチャー」として若者層に広がっています。この拡散力が市場を押し上げ、カフェから家庭へと抹茶需要が波及する流れを作り出しています。

家庭で広がる抹茶の楽しみ方

メキシコにおける抹茶人気はカフェにとどまらず、家庭の食卓にも浸透しています。DIY文化や健康志向の高まりを背景に、「自分で作る」「毎日の生活に取り入れる」スタイルが定着しつつあります。ここでは、家庭で楽しまれる抹茶の姿を紹介します。

DIY抹茶ラテ・スムージーの人気

自宅で手軽に作れる抹茶ラテやスムージーは、健康と美容を意識する家庭の定番となりつつあります。スーパーやオンラインショップで販売されているスティックタイプの抹茶粉やティーバッグを使えば、シェーカーやミキサーだけで簡単に作れるため、忙しい日常にもフィットします。

特に人気なのが、フルーツとの組み合わせ。メキシコ特産のマンゴーやパイナップルと抹茶をブレンドしたスムージーは、ビタミン豊富で栄養バランスもよく、朝食や軽食として定着しています。SNSでは「#DIYmatcha」の投稿も増え、家庭でもカフェ気分を楽しむライフスタイルが広がっています。

お菓子・ベーカリーへの応用(パンやタルトなど)

抹茶は家庭のお菓子作りにも取り入れられています。マフィンやタルト、ブラウニーに加えるだけで、鮮やかな緑色とほろ苦さがアクセントになり、特別感のあるスイーツが完成します。

特に人気なのが、メキシコ伝統の菓子パン「コンチャス」へのアレンジ。パン生地に抹茶を練り込んだり、抹茶クリームをトッピングした「抹茶コンチャス」は、見た目のユニークさと味わいでSNSでも話題を呼んでいます。家庭の食文化に抹茶が自然に溶け込み、“日常の贅沢”として楽しむ動きが広がっているのです。

簡易スティック・ティーバッグ商品の普及

近年は、スティック抹茶粉・ティーバッグタイプの商品が急速に普及しています。これは「お湯や牛乳に溶かすだけ」で抹茶を楽しめる利便性が評価されたためです。特にオフィスワーカーや学生の間で人気が高く、“携帯できる抹茶”として広がっています。

また、日本ブランドや現地ブランドが販売するオーガニック認証つき商品も増え、健康イメージと手軽さを兼ね備えたアイテムとして支持を獲得。家庭内でのリピート購入を後押しし、抹茶が「特別な嗜好品」から「日常的な飲み物」へとシフトする大きな要因となっています。

日本の抹茶ブランドにとってのビジネスチャンス

メキシコ市場は、日本ブランドにとって大きな可能性を秘めています。特に「品質・文化・健康」の3つの切り口からアプローチすることが重要です。現地の嗜好や消費文化を理解し、強みをどう発揮するかが成功のカギになります。

プレミアム・本格派抹茶への需要

メキシコの富裕層や健康意識の高い層は、“安価な模倣品ではなく本物の抹茶”を求めています。特に「京都産」「静岡産」といった日本の産地ブランドは、品質保証の象徴として強い差別化要素になります。

実際に、メキシコシティの高級スーパーやレストランでは「日本産抹茶を使用」と表記された商品が人気を集めています。これは単なる食材ではなく、“日本の伝統文化と品質”を味わう体験として受け止められているのです。日本ブランドはこの「本物志向」を活かし、セレモニアルグレードや高級スイーツ向けの展開に力を入れる余地があります。

健康・サステナブル・オーガニック訴求

メキシコでは、環境配慮やオーガニック認証を重視する消費者が増えています。抹茶はもともと「ナチュラル」「健康的」というイメージが強く、オーガニック認証やサステナブル生産を打ち出すことで現地市場での信頼性を高めることが可能です。

代表的な事例が「MATCHA KAORI JAPAN」。同社は静岡の有機茶をメキシコ市場に展開し、現地の高級スーパーやデパートに販路を築きました。さらにセミナーやデモンストレーションを通じて、抹茶の点て方や文化的背景を伝えることで、単なる健康食品以上の価値を浸透させています。

カフェ・レストラン・スイーツブランドとのコラボ展開

メキシコは外食文化が盛んで、カフェやスイーツ店は若者にとって重要なライフスタイル拠点です。そのため、現地ブランドとのコラボ展開は、日本抹茶を広める最短ルートといえます。

すでに人気を集めているのが、抹茶チュロスや抹茶タマーレスといった“メキシコ伝統食とのフュージョン”。こうした現地食文化との融合は「新しさ」と「親しみやすさ」を同時に提供でき、SNSを通じて爆発的に広がります。カフェやレストラン、スイーツブランドとの提携は、メキシコ市場での抹茶の存在感を一気に高める戦略といえるでしょう。

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まとめ|メキシコの抹茶市場は“健康と若者文化”が原動力

メキシコにおける抹茶人気は、健康志向・若者文化・国際的トレンドの3つが重なり合うことで急速に拡大しています。カフェを中心とした都市部のカルチャーから家庭の日常まで、抹茶はすでに“新しいライフスタイルの一部”として定着しつつあります。

今後は、日本ブランドによる本格派・プレミアム抹茶の提供や、オーガニック・サステナブルを軸にした商品展開、さらには現地スイーツやレストランとのコラボレーションが市場拡大のカギとなるでしょう。抹茶チュロスや抹茶スムージーのような新しい食文化の誕生は、抹茶が単なる飲み物ではなく、グローバルな食文化の担い手として進化していることを物語っています。

メキシコの抹茶市場は、今後も大きな成長が期待される注目エリアです。

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