フィリピンの抹茶事情|Z世代が牽引する“甘くてクールな抹茶ブーム”
フィリピンでは、ここ数年で抹茶人気が一気に加速しています。
背景には SNSを中心としたZ世代の価値観、カフェ文化の発展、日本旅行者の増加などがあり、抹茶は「健康的で映える」象徴的ドリンクとして定着しました。
本記事では、フィリピンの抹茶ブームを 最新事例・現地レポート・市場背景を踏まえて徹底的に解説します。
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フィリピンで抹茶が注目される理由

フィリピンで抹茶が注目される背景には、健康志向の高まり、アジア発トレンドの浸透、そして SNSによる拡散力の3つがあります。特にコロナ以降は日本旅行が急増し、抹茶は“日本文化の象徴”として憧れの存在となっています。フィリピンの若者にとって抹茶は「健康的で、かわいくて、おしゃれ」なイメージを備えた特別なドリンクへと変化しています。
健康志向とアジア発トレンドの浸透
まず注目すべきは、フィリピン国内での健康志向の急上昇です。
パンデミック以降、多くのフィリピン人が “ナチュラル・オーガニック・ヘルシー” を意識するようになりました。砂糖を多く含むミルクティーブームが一巡したことで、より健康的に楽しめる飲み物として抹茶が台頭しています。
抹茶が支持される理由は以下の通りです。
- 抗酸化作用: フィリピンの美容・健康系インフルエンサーが“アンチエイジング効果”として紹介
- カフェインの緩やかな吸収: コーヒーより胃に優しいと言われ、若い女性を中心に人気
- 集中力アップのイメージ: 勉強・仕事のお供として「Matcha for focus」という投稿が拡散
実際に、TikTokでは“matcha for study”というタグがトレンド化しており、韓国や日本のライフスタイルを真似る“ASIAN aesthetic”の一部として抹茶が取り入れられています。
韓国・日本ブランドの進出がフィリピントレンドを加速
フィリピンの抹茶人気をもう一段押し上げたのが、アジア系ブランドの参入です。
- Gong Cha(台湾ティー)
- Macao Imperial Tea(中国系)
- Serenitea(ローカル人気ブランド)
- The Matcha Tokyo PH(日本本格派)
- Tsujiri(辻利)
これらのブランドがショッピングモールやBGC・マカティなどの都市部に積極出店し、抹茶ラテや抹茶フラッペが定番商品となりました。
加えて、日系企業のフィリピン投資が増えたことも“日本品質=信頼できる”という印象を強化しています。
特に三越BGCのオープンは大きな節目で、若者向けメディアでは「本格抹茶を飲むならBGCへ」という流れが定番化しました。
“アジアで流行るものはフィリピンでも流行る”
という現地のカルチャーが、抹茶の浸透を一気に加速させたのです。
Z世代・SNS文化の後押し
フィリピンの抹茶ブームの中心は、圧倒的に Z世代(10代〜20代後半)です。
彼らはInstagram、TikTok、Facebook、YouTubeといったSNSを生活そのものとしており、日常の中で“映えるドリンク”を求めています。
急増するハッシュタグ
- #matchaphilippines
- #matchalatte
- #matchaloverph
- #matchacafe
これらのタグが2023年〜2025年にかけて急上昇。特に、レイヤーのきれいな抹茶ラテの写真や、The Matcha Tokyoの抹茶を点てるシーン、Strange Matchaのポップアップでの購入風景などが人気です。
SNSで広がる抹茶の“映え文化”
フィリピンの投稿には以下の特徴があります。
- 抹茶ラテのグリーンとミルクのコントラストが美しい“レイヤード写真”
- 抹茶チーズケーキ、抹茶チョコレートなどのスイーツレビュー
- 日本旅行で買ったキットカット抹茶や抹茶ラテパウダーの“haul動画”
- 勉強机に抹茶ドリンクを置く“study with me”系コンテンツ
Z世代にとって抹茶は、単なる飲み物ではなく
“ライフスタイルを象徴するアイテム”
として機能しているのです。
フィリピンの気候が抹茶ドリンクにマッチ
加えて、フィリピンの常夏の気候も抹茶人気を支えています。
- アイスドリンク文化
- フラッペ・シェイクが強い
- 甘いものへの親和性が高い
これらは抹茶ラテ・抹茶フラッペと非常に相性がよく、コーヒーを飲まない層にも広まりました。
その結果、抹茶は “ヘルシーでおしゃれで冷たいドリンク” というポジションを確立し、若者文化の中心へと浸透しました。
フィリピン抹茶市場の現状と拡大

フィリピンの抹茶市場は、ここ3〜4年で驚くほどの成長を遂げています。
以前は“日本料理店で飲む特別なもの”というイメージでしたが、現在はカフェ・コンビニ・スーパーマーケット・ECモールにまで広がり、抹茶は完全に“日常カテゴリー”に入り始めています。
市場が急拡大した理由は以下の通りです。
- Z世代がSNSで発信 → 需要を底上げ
- カフェチェーンの大量導入 → 露出増加
- ECでの日本製抹茶の入手容易化
- 日本旅行者の増加 → 本格抹茶への関心UP
特に2022年〜2025年の伸びは顕著で、日本の粉末茶輸出額の増加にもフィリピン市場が大きく貢献しているとされています。
カフェ・ドリンク業界での定番化
フィリピンの抹茶人気を最も強く反映しているのが、カフェチェーンでの取り扱い拡大です。
多くのチェーンが抹茶を“売れる商品カテゴリ”として位置づけ、期間限定メニューから常設メニューへと格上げしています。
主要チェーンでの抹茶メニュー強化
Starbucks(スターバックス)
→ 抹茶ラテ、抹茶クリームフラペチーノが常に人気上位。特に“抹茶+バニラ”の甘いカスタムがZ世代にヒット。
Macao Imperial Tea
→ 抹茶シリーズ(Matcha Milk Tea、Matcha Frappe)が若年層の定番。甘さ調整しやすく、手軽に楽しめる点が人気。
Serenitea
→ ミルクティーブームの延長線上で、抹茶×ミルクティー系が強い。フィリピン人の甘い味覚に合わせた濃厚仕上げ。
The Coffee Bean & Tea Leaf
→ 抹茶ティーラテは評価が高く、「ほかのチェーンより本格的」と口コミで広がる。
こうしたチェーンが全国規模で店舗を拡大したことで、抹茶=見慣れた味となり、抵抗感がなくなりました。
都市部での人気は爆発的
マニラ(BGC・マカティ)、セブ(ITパーク、アヤラ周辺)では、若者のカフェ巡り文化が定着。
この結果、
「抹茶ラテ=カフェの当たり前のメニュー」
という幅広い認知が形成されています。
ローカルカフェの独自アレンジも拡大中
ローカルカフェでは、日本や台湾のトレンドを取り入れた独自レシピが急増しています。
人気の組み合わせは以下の通り。
- 抹茶 × タピオカ(珍珠):ミルクティー文化と融合
- 抹茶 × チーズフォーム:台湾発の濃厚クリーム
- 抹茶 × 黒糖シロップ:BROWN SUGAR系は今も強い
- 抹茶 × 黒ごま・きなこ:日本らしい“和×アジア”の融合
特にセブでは、ポップアップ専門店「Strange Matcha」が話題となり、
“本物の抹茶味が飲める店” としてSNSで人気に。
こうした個性派カフェが市場をさらに活性化し、
「甘いだけじゃない、本格派抹茶」 という新しい選択肢が生まれています。
スーパー・ECでの抹茶商品の拡大
カフェだけでなく、家庭用の商品市場も急成長しています。
Shopee・Lazada といったECモールは、特に抹茶人気の拡大に大きく貢献しました。
ECでの抹茶カテゴリーは成長率が高い
Shopeeでは、
- “matcha powder”
- “ujicha”
- “matcha latte powder”
などの検索数が過去3年で2倍以上に増加。
Lazadaでも抹茶は “Japanese Grocery”“Asian Supermarket”カテゴリの上位常連になっています。
人気カテゴリー
よく売れているのは以下のカテゴリーです。
- 抹茶アイスクリーム
→ マンゴー・チョコとは別の“高級感ある味”として人気。 - 抹茶クッキー・チョコレート
→ キットカット抹茶の影響が強く、複数ブランドが模倣商品を展開。 - 抹茶ラテパウダー
→ “おうち抹茶”の必需品。ミルクと混ぜるだけで簡単。 - 日本製抹茶パウダー(家庭用)
→ 「Uji Matcha」「Japanese Grade」と書かれるだけでCTR(クリック率)が上がる。
日本製・宇治抹茶の信頼は絶大
ECレビューでは、
- “Japanese matcha is smoother”
- “You can taste the real matcha flavor”
といった声が多く、
日本産=高品質の象徴という認識は今も非常に強いです。
日本の粉末茶輸出額が過去最高を記録した背景には、
- フィリピンの家庭用需要の増加
- カフェの業務用需要の増加
- “日本製”への強い信用
これらが重なった結果といえます。
マニラ・セブを中心に広がる抹茶カフェ文化

フィリピンの都市部では抹茶カフェが急増し、単なるドリンクの提供を超え、若者の集まるコミュニティスペースとして発展しています。
人気カフェの事例(Matcha Tokyo PH / Macao Imperial Tea など)
「The Matcha Tokyo Philippines」 は上質な宇治抹茶を使う本格派ブランドとして注目を集めています。
特に三越BGC店は、開店以来Z世代や富裕層の若者で大行列となり、フィリピンで“本物の抹茶”が受け入れられつつある象徴となりました。
また、
- Macao Imperial Tea
- Serenitea
など、既存の大手ドリンクブランドも抹茶メニューを強化し、より若い層を獲得しています。
さらに注目すべきは、セブで人気の 「Strange Matcha」。
ポップアップ形式で本格抹茶ラテを提供しており、「他店の抹茶は甘すぎる」という層から強い支持を得ています。
こうした個性派ブランドの登場が、フィリピンの抹茶文化をより多様にしています。
スイーツ・ベーカリーでの広がり
抹茶はドリンクだけでなく、スイーツカテゴリーにも浸透しています。
- 抹茶ロールケーキ
- 抹茶チーズケーキ
- 抹茶タルト
- 抹茶クッキー
- 抹茶チョコレート
- わらび餅 × 抹茶(日本風アレンジ)
コンビニスイーツにも抹茶味が登場し、家族連れやライト層まで広がりました。
スイーツから入ることで、抹茶の苦味に慣れていない層も受け入れやすく、ブームはさらに拡大しています。
家庭で楽しむ抹茶の新習慣

フィリピンでは「家で抹茶」を楽しむニーズも増えています。
ECモールの普及によって、日本製抹茶が手軽に購入できるようになったことも大きな要因です。
DIY抹茶ドリンク・スイーツブーム
ShopeeやLazadaでは、
- 抹茶パウダー
- 抹茶ラテベース
- 茶筅・茶碗などの抹茶セット
- 抹茶スイーツキット
が人気ランキングの上位に入っています。
SNSでは、家庭で作るレシピ投稿も急増。
- 手作り抹茶ミルク
- 抹茶チーズケーキ
- 抹茶寒天
- 抹茶クッキー
こうした“おうち抹茶”文化が、若い女性を中心に加速しています。
ギフト・インバウンド需要の高まり
日本旅行者の増加により、お土産としての抹茶菓子 の認知が一気に広がりました。
特に人気なのは、
- キットカット抹茶味
- 抹茶ラテパウダー
- 抹茶クッキー
- 抹茶キャンディ
など、日本ブランドの安心感は非常に強く、ファミリー層にも受け入れられています。
日本ブランドにとってのビジネスチャンス

フィリピン市場は成長途上で、“価格感度が高く、トレンド変化が速い” という特徴があります。
日本ブランドが参入する際には、以下の2つのポイントが非常に重要です。
手頃な価格×高品質がカギ
フィリピンの抹茶人気は主に若者層が支えています。
そのため “プレミアム過ぎない価格設定” が成功の鍵となります。
特に相性が良いのは、
- 抹茶ラテベース
- インスタント抹茶
- 低価格帯の宇治・静岡・鹿児島産のカジュアル抹茶
- 500g / 1kgの業務用パウダー
“簡単・手軽・映える” はフィリピン市場で最も強い要素です。
ローカルブランドとの協業・OEM展開
フィリピンでは、ローカルカフェ × 日本産抹茶 のコラボが非常に効果的です。
- カフェ限定メニュー
- 抹茶スイーツの共同開発
- 日本産表示のOEM製品
- フランチャイズ出店(例:d:matcha のセブ展開)
信頼性・ストーリー・日本文化をセットで伝えることで、ブランド価値が高まります。
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まとめ|フィリピンの抹茶ブームは“若者×SNS”が牽引
フィリピンの抹茶ブームは、
Z世代のSNS文化 × カフェ文化の発展 × 日本旅行者の増加
という3つの勢いが重なって生まれたものです。
今後は、
- 日本ブランドの参入
- ローカルカフェとのコラボ
- 家庭用抹茶の普及
- 抹茶スイーツの拡大
によって、抹茶はさらに“日常の味”として広まっていくでしょう。
甘くておしゃれな抹茶文化は、これからフィリピンでますます伸びる市場です。


