南アフリカに日本の抹茶を輸入する方法|輸入規制・関税とおすすめ卸業者【2026年】
アフリカ最大級の経済圏である南アフリカでは、健康志向の高まりとカフェ文化の成熟を背景に、日本産抹茶への関心が静かに、しかし確実に広がっています。とはいえ「人気だから輸入すれば売れる」という単純な話ではありません。植物検疫やラベル規制、関税・VATの仕組み、そして安定供給できる卸業者の見極めまで、押さえるべき実務は少なくありません。この記事では、南アフリカへ日本の抹茶を輸入する手順を、2026年時点の最新情報をもとにバイヤー目線で整理します。
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いま南アフリカの抹茶市場に注目が集まる理由

南アフリカの抹茶市場は、市場調査会社の推計で2024年に約4,200万米ドル規模に達し、2033年には7,000万米ドル超へ拡大すると見込まれています。年平均成長率(CAGR)はおよそ6%台で、なかでもセレモニアルグレードの伸びが目立ちます。世界の抹茶市場全体も2026年の約39億米ドルから2031年には53億米ドル規模へ向かうと予測されており、南アフリカはその波に後れて、しかし勢いよく乗り始めた市場だといえます。
背景にあるのは、ヨハネスブルグやケープタウンを中心としたスペシャルティカフェの増加と、若い世代の健康・ウェルネス志向です。抗酸化成分やL-テアニンといったキーワードへの感度が高く、抹茶ラテやスムージー、プロテイン配合飲料の素材として抹茶が選ばれる場面が増えています。コーヒー文化が根づいた都市部ほど、抹茶は「次の定番ドリンク」として受け入れられやすい土壌があります。
さらに見逃せないのが、南アフリカが南部アフリカ関税同盟(SACU)の中心国だという点です。南アフリカ・ナミビア・ボツワナ・レソト・エスワティニの5か国は共通の対外関税で結ばれており、南アフリカを起点に周辺国へ展開する物流ハブとしての価値があります。英語が商習慣の中心であることも、海外バイヤーにとって参入のハードルを下げる要素です。アフリカ大陸での先行者になりたい事業者にとって、南アフリカは戦略的な入り口になります。
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「輸入して棚に並べれば売れる」とはいかない理由

市場が伸びているからといって、抹茶をコンテナで送り込めば自動的に利益が出るわけではありません。南アフリカ向けの抹茶輸入には、見落とすと後から響く三つの壁があります。
一つ目は規制対応です。食品の輸入には複数の省庁が関与し、求められる書類や表示も多岐にわたります。手続きの順番を取り違えると、貨物が港で足止めされ、保管料がかさむという事態になりかねません。二つ目は品質保持です。抹茶は光・熱・酸素・湿気に弱く、赤道を越える長距離輸送のあいだに退色や香りの劣化が進みやすい繊細な製品です。三つ目は為替と物流コストです。ランド(ZAR)は変動が大きく、着地価格の見通しが立てにくいうえ、適切な温度・遮光管理を伴う輸送には相応のコストがかかります。
これらは裏を返せば、きちんと準備したバイヤーだけが先行者利益を得られるということでもあります。次章から、規制・関税・卸業者選びという三つの実務を順に見ていきましょう。
【規制編】南アフリカで抹茶を輸入する際に必要な手続き

南アフリカの食品輸入は、複数の法律と監督機関にまたがって管理されています。抹茶(粉末緑茶)は植物由来の加工食品にあたるため、主に以下の枠組みを押さえる必要があります。
DALRRDによる植物検疫と輸入許可
農業・土地改革・農村開発省(DALRRD)は、植物および植物製品の輸入を所管しています。茶葉由来の製品は植物検疫の対象となり得るため、事前に輸入許可(import permit)の要否を確認し、必要に応じて日本側で発行された植物検疫証明書(phytosanitary certificate)を添付します。製品の形態や用途によって要件が変わるため、初回輸入の前にDALRRDの食品輸入・輸出基準部門へ確認するのが確実です。
保健省の食品安全・ラベル規制(R146)
食品の表示と安全性は、保健省が所管する「食品・化粧品・消毒剤法(Act 54 of 1972)」と、その下位規則であるラベル・広告規則(R146)によって規制されます。南アフリカで販売されるすべての食品は、製品名・原材料表示・正味量・原産国・輸入者の名称と住所などを記載したラベルを備えていなければなりません。英語表記が基本となるため、英語圏向けのラベル設計に慣れた供給元と組めると、この工程は格段にスムーズになります。
農産物規格法によるお茶の品質規格
南アフリカでは農産物規格法(Agricultural Product Standards Act)に基づき、お茶に関する規格が定められています。品質・等級・表示に関する基準を満たすことが求められるため、供給元から提供される製品仕様書や試験成績書(COA)が、これらの規格に対応した内容になっているかを確認しておきましょう。原産地・製造者情報が明確で、トレーサビリティを示せる供給元であるほど、通関と販売の両面で有利に働きます。
なお、関税・通関手続きそのものは南アフリカ歳入庁(SARS)が、関税分類や貿易救済は国際貿易管理委員会(ITAC)が担当します。窓口が複数に分かれているため、現地の通関業者(クリアリングエージェント)と早い段階から連携しておくと安心です。
【関税・コスト編】緑茶の関税・VATと着地コストの考え方

抹茶は関税分類上、緑茶(HSコード0902.10:正味3kg以下の小売用包装の緑茶など)に区分されます。南アフリカのSARS関税表では、緑茶の輸入関税は原則として無税(0%)です。日本と南アフリカのあいだにはEPA(経済連携協定)やFTAが結ばれていませんが、もともと茶類の関税が低く設定されているため、関税負担は小さく抑えられます。ただし関税率は改正される可能性があるため、輸入前に最新のSARS関税表で該当コードを必ず確認してください。
実務上の負担として大きいのは、むしろ付加価値税(VAT)15%です。南アフリカの輸入VATは、CIF価格そのものではなく、CIF価格に10%を上乗せした「付加税課税価額(ATV)」に関税額を加えた金額を課税ベースとして計算されます。式にすると次のとおりです。
| 項目 | 計算例(CIF価格 R100,000の場合) |
|---|---|
| CIF価格(商品+運賃+保険) | R100,000 |
| 輸入関税(緑茶0902.10:0%) | R0 |
| 付加税課税価額 ATV(CIF×1.10) | R110,000 |
| VAT(ATV+関税)×15% | R16,500 |
| 納付税額合計 | R16,500 |
このように、関税がゼロでもVATによって実質的にCIFの約16.5%相当の税負担が生じます。VATは課税事業者であれば後で控除(仕入税額控除)できますが、資金繰り上は一度立て替える必要があるため、初回の発注規模を決める際はこのキャッシュフローも織り込んでおきましょう。加えて、通関手数料・国内輸送費・倉庫保管費なども着地コストに含めて試算することが、価格設定で失敗しないコツです。
仕入れ判断でつまずきやすい3つのポイント

規制と関税をクリアしても、肝心の「どの抹茶を、どこから仕入れるか」を誤ると、せっかくの市場機会を取りこぼしてしまいます。経験の浅いバイヤーが見落としがちな点を三つに絞って整理します。
①残留農薬基準(MRL)への適合
輸入食品は残留農薬基準への適合が前提となります。南アフリカは独自の基準を持ちますが、EUのように厳格な基準に対応できる供給元の抹茶であれば、複数市場への展開も視野に入ります。仕入れ時には、ロットごとの残留農薬分析を含む試験成績書(COA)を提出できるかを必ず確認しましょう。「検査しているはず」という曖昧な回答しか得られない供給元は避けるのが賢明です。
②グレードの取り違え
抹茶にはセレモニアル(飲用)グレードと、料理・製菓向けのカリナリーグレードがあり、用途を取り違えると現場で必ず不満が出ます。セレモニアルグレードを菓子に練り込めばコスト過多になり、逆にカリナリーグレードをそのままラテに使えば渋みや色のくすみが目立ちます。販売チャネル(カフェ向けか、製菓・飲料メーカー向けか)を明確にし、それに合うグレードを用途別に提案してくれる供給元を選びましょう。
③小規模業者の供給不安
初回サンプルの品質が良くても、量産・継続供給の段階で品質がぶれたり、希望ロットに届かなかったりするケースは珍しくありません。とくに南アフリカのように輸送リードタイムの長い市場では、欠品が販売機会の損失に直結します。月単位での安定供給能力、複数産地からの調達力、輸出書類の整備状況まで含めて、長く付き合えるパートナーかどうかを見極めることが重要です。
後悔しない卸業者の見極め方と比較
南アフリカ向けの抹茶輸入を成功させる鍵は、供給元の選定にあります。価格の安さだけで選ぶのではなく、次の4点を総合的に見ることをおすすめします。
- 海外輸出・規制対応の実績:COA・残留農薬データ・各国規制への対応経験があるか
- 産地・グレードの幅:宇治・静岡・鹿児島・八女など、用途別に最適な産地を提案できるか
- ロットの柔軟性:テスト輸入の小ロットから、量産時の大口供給まで対応できるか
- 伝統・ブランド力:産地の歴史や品質に裏打ちされた信頼があるか
これらの観点で、代表的な日本の抹茶卸・メーカーを比較したのが次の表です。各社それぞれに強みがあり、自社の販売戦略に合った相手を選ぶのが最善です。
| 卸業者 | 海外輸出・規制対応 | 産地・グレードの幅 | ロットの柔軟性 | 伝統・ブランド力 |
|---|---|---|---|---|
| 日本抹茶輸出機構(JMEX) | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| あいや | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
| 辻利兵衛本店 | ○ | ○ | △ | ◎ |
| 上林春松本店 | △ | ○ | ○ | ◎ |
| 中井製茶場 | ○ | ◎ | ◎ | ○ |
この表から分かるように、抹茶サプライヤー選びでは「何を重視するか」によって最適な選択肢が変わります。
南アフリカ向け輸入では、品質そのものだけでなく、「海外輸出・規制対応」、「産地・グレードの提案力」、「ロット対応の柔軟性」 が重要になります。特に、長距離輸送や輸入手続きが伴う市場では、輸出実務の経験が安定した取引に直結します。
その点、日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、「海外輸出・規制対応」、「産地・グレードの幅」、「ロットの柔軟性」 の3項目で強みを持っています。「まずは小ロットでテスト輸入したい」「用途に合った抹茶を提案してほしい」「輸入手続きも含めて相談したい」 という事業者にとって、有力なパートナーの一つといえるでしょう。
南アフリカ市場では、価格や知名度だけでなく、輸出対応力と継続供給体制まで含めて総合的に評価することが重要です。
日本抹茶輸出機構(JMEX)が海外バイヤーに選ばれる理由

日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、B2B・OEM向けの粉末抹茶供給に特化した事業者です。最大の特徴は、43カ国への海外輸出実績に裏打ちされた、各国規制への対応力にあります。
- 用途別に最適な産地を提案:宇治・静岡・鹿児島・八女など、日本各地から目的に合う産地・グレードを選定
- 輸出基準への対応:残留農薬(MRL)データ・有機認証など、各国の輸入要件に沿った書類整備に対応
- 安定供給とロット柔軟性:テスト用の小ロットから継続的な大口供給まで、事業規模に合わせて対応
南アフリカのように、これから市場が立ち上がる地域では、最初の一社選びがその後の事業展開を大きく左右します。規制・物流・品質のすべてに目配りできるパートナーかどうかを、ぜひ判断基準にしてください。
南アフリカ向け抹茶輸入の進め方(実務ステップ)
最後に、初めて南アフリカへ抹茶を輸入する際の流れを、実務の順番に沿って整理します。各ステップを丁寧に踏むことで、通関トラブルや在庫リスクを最小限に抑えられます。
- 供給元への問い合わせ・要件共有:販売チャネル・想定数量・希望グレード・納期を伝え、対応可否を確認する
- サンプル取り寄せ・品質評価:色・香り・味、ラテや製菓での発色・溶けやすさを実際にテストする
- 規格適合の確認:残留農薬データ、原産地・製造者情報、南アフリカのお茶規格・ラベル要件への適合を点検する
- 輸入手続きの準備:DALRRDの輸入許可・植物検疫証明書の要否を確認し、通関業者と書類を整える
- 通関・着地コストの確定:関税(0%)・VAT(15%)・諸経費を含めた着地原価を算出し、販売価格を設計する
- 定期供給体制の構築:初回ロットの結果を踏まえ、発注サイクルと在庫水準を取り決めて継続取引へ移行する
このプロセスをスムーズに回すうえでも、規制対応から定期供給までを一貫して支援できる供給元と組むことが、遠回りに見えて最短ルートになります。
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まとめ
南アフリカの抹茶市場は、健康志向とカフェ文化を追い風に、これから本格的な成長期を迎えます。輸入を成功させるポイントは、(1)DALRRDの植物検疫・輸入許可とR146ラベル規制への対応、(2)緑茶は関税0%ながらVAT15%(ATVベース)が生じるという着地コストの正確な把握、(3)規制対応・産地提案・安定供給を兼ね備えた卸業者の選定、の3点に集約されます。アフリカ大陸の玄関口であり、SACUを通じて周辺国へも展開できる南アフリカは、先行者になるだけの価値がある市場です。
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