インドネシアの抹茶事情とは?

インドネシアは東南アジア有数の人口大国であり、若者文化とカフェ文化が急速に発展しています。その中で、抹茶がどのように受け入れられているのか注目が集まっています。

この記事では、現地の抹茶人気の背景や市場の特徴、日本ブランドにとっての可能性を整理して解説します。

\こちらもおすすめです!/

\抹茶粉末をお探しの企業様へ/


弊社では、京都・宇治をはじめ、鹿児島・福岡・静岡など日本各地の産地から、
有機JAS認証付きのセレモニアルグレードから加工用まで、幅広いグレードの抹茶を取り揃えております。

「案件はあるのに、安定して抹茶を仕入れられない…」
「カフェの新メニューで抹茶を使いたい!」

そんなお悩みをお持ちの企業様は、ぜひ抹茶タイムズにご相談ください。
まずはお気軽にお問い合わせください。

カフェ文化とともに広がる抹茶人気

インドネシアでは、特にジャカルタやバリといった都市部を中心にカフェ文化が急速に拡大しています。近年はコーヒー専門店に加えて、トレンドを意識したカフェやデザートショップが次々と誕生し、若者のライフスタイルに欠かせない存在となっています。その中で、「おしゃれで健康的なドリンク」としての抹茶が注目され、注文数を着実に伸ばしているのです。コーヒーの街として知られるジャカルタでも、抹茶メニューを提供する店舗が急増し、日常的に抹茶が選ばれる光景が見られるようになりました。

若者層に支持される「抹茶ラテ」

インドネシアで特に人気を集めているのが、抹茶ラテです。ミルクと砂糖を合わせたクリーミーで甘めの味わいは、苦味の強いコーヒーが苦手な人でも飲みやすく、若者層の嗜好にぴったり合致しています。また、グラスに映える鮮やかな緑色は「映えるドリンク」としてInstagramやTikTokに投稿されやすく、SNSでの拡散力が人気をさらに加速させています。

さらに、スターバックス・インドネシアをはじめとする大手カフェチェーンも季節限定の抹茶ドリンクを展開し、そのたびに若者が新商品を試しに足を運ぶ「流行体験」として抹茶が消費されているのも特徴です。

バリ島観光と抹茶スイーツの相性

観光地であるバリ島では、抹茶を使ったスイーツが観光客や富裕層に高く評価されています。例えば、リゾートホテル内のラウンジや高級カフェでは、抹茶パンケーキ、抹茶ティラミス、抹茶アイスクリームといったスイーツが「日本らしさを感じる特別な体験」として人気です。

また、バリ島は外国人観光客が多い土地柄、ヘルシー志向や異国文化への関心が高い層が集まっています。そこで「日本の伝統」と「リゾート体験」を組み合わせた抹茶スイーツは、観光体験の一部として強い魅力を放っています。抹茶はリゾート地の持つ“癒しの非日常感”を演出すると同時に、異国情緒をプラスする要素として観光市場にも浸透しているのです。

健康志向とSNSが後押しする需要

インドネシアでの抹茶人気の背景には、健康志向とデジタル世代のSNS活用が大きく関わっています。従来はコーヒーや砂糖たっぷりのドリンクが主流でしたが、近年は美容・健康を意識する若者や中間層が増加。抹茶はそのライフスタイルに合致し、「飲んで美しくなれるおしゃれドリンク」として受け入れられています。

さらに、SNSが消費行動に直結する現代において、抹茶の鮮やかな緑色や和風スイーツの独特なビジュアルは、拡散性の高いコンテンツとしてインドネシアの若者に強く響いています。

抹茶=抗酸化・デトックスのイメージ

抹茶にはカテキンやテアニンなどの有効成分が豊富に含まれ、抗酸化作用・リラックス効果・脂肪吸収抑制などが期待できるとされています。インドネシアの消費者は「デトックス」「美容」「アンチエイジング」といったワードに敏感で、抹茶は単なる嗜好品を超えてセルフケアの一環として位置づけられるようになっています。

実際にジャカルタのカフェオーナーの中には「40代以上の顧客が、健康のために抹茶を選ぶケースが増えている」と語る人もいます。これは抹茶が幅広い世代に受け入れられている証拠であり、健康飲料としての地位が定着しつつあることを示しています。

インフルエンサーが紹介する抹茶カフェ

抹茶の人気拡大には、SNSインフルエンサーの存在も欠かせません。InstagramやTikTokでは、抹茶ラテや抹茶スイーツをおしゃれに撮影した投稿が数多く拡散されています。特にスターバックス・インドネシアが季節限定で発売する抹茶ドリンクは、毎回SNSで話題となり「映えるドリンク」として若者に爆発的な人気を呼んでいます。

さらに、現地発の人気カフェ「SHIROKUMA CAFE」では日本から輸入した抹茶を使ったスイーツが提供され、インフルエンサーによる紹介が火付け役となってブームに拍車をかけました。このように、“健康+SNS映え”の二重の魅力が、インドネシアにおける抹茶需要を持続的に押し上げているのです。

現地市場の特徴と課題

インドネシアでは抹茶人気が着実に拡大していますが、その成長の陰にはいくつかの課題も存在します。とくに「価格帯の二極化」と「品質認識の差」は、日本の抹茶ブランドが進出する際に避けて通れないポイントです。

ローカルブランドによる低価格抹茶の台頭

現地のチェーン店やローカルブランドでは、低価格で手軽に楽しめる「抹茶風味」の商品が数多く提供されています。例えば、ショッピングモールや街中のドリンクスタンドでは、抹茶パウダーに砂糖や香料を加えた甘いラテが定番となっています。これらは価格がリーズナブルで若者にも手が届きやすく、“カジュアルな抹茶体験”を広める役割を果たしている一方で、本物の抹茶とは大きく異なる品質です。

このような状況は、消費者の間で「抹茶=甘い緑色のドリンク」という固定観念を生みやすく、日本産抹茶の持つ繊細な旨味や香りが十分に理解されにくいという課題につながっています。

品質のばらつきと消費者教育の必要性

一方で、ジャカルタやバリの一部カフェでは、宇治や鹿児島など日本産の高品質な抹茶を使った商品も提供されています。こうした抹茶は色・香り・旨味の三拍子がそろい、現地の富裕層や観光客からは高い評価を得ています。しかし、価格が高いため、一般消費者にはなかなか浸透していないのが現実です。

この二極化の結果、消費者の間には「抹茶=高級で手が届かないもの」または「安価で甘いドリンク」という両極端なイメージが形成されつつあります。日本ブランドが市場で確固たる地位を築くには、“本物の抹茶”の価値を理解してもらうための教育や体験の提供が不可欠です。試飲イベントやカフェでの抹茶点て体験、SNSでの啓発コンテンツなどを通じて、消費者の理解を深める取り組みが求められています。

日本抹茶ブランドにとってのビジネスチャンス

課題はあるものの、インドネシア市場は日本抹茶ブランドにとって依然として大きな可能性を秘めています。「品質」「文化」「体験」という強みを武器にすることで、現地のローカルブランドや低価格商品との差別化を実現できます。

高品質・プレミアム抹茶の訴求

ジャカルタやスラバヤといった都市部では、富裕層や健康志向の高い層が確実に存在しています。彼らは「本物志向」を持ち、価格よりも品質を重視する傾向があります。ここに日本抹茶ブランドが切り込む余地があります。

特に「宇治抹茶」「西尾抹茶」「鹿児島抹茶」といった産地ブランドを前面に打ち出せば、プレミアム市場でのポジションを確立可能です。産地ごとの特徴(旨味・香り・色合い)を明示することで、インドネシアの消費者に「ブランドストーリー」を伝えられ、本物志向のファンを獲得できます。

ハラール認証の取得による信頼獲得

イスラム教徒が約9割を占めるインドネシアにおいて、ハラール認証は極めて重要です。いくら品質が高くても、宗教的に安心できなければ市場拡大は難しいでしょう。

そのため、日本産抹茶にハラール認証を付与することで、宗教的な安心感とブランドの信頼性を同時に高められます。さらに、ハラール認証を取得した抹茶は、インドネシア国内だけでなく、マレーシアや中東などのイスラム圏市場にも展開できるため、長期的な輸出戦略にもつながります。

観光・体験コンテンツとの連動

抹茶は「飲む」だけでなく、「体験する」ことで価値が高まる商材です。観光地バリでは、抹茶ワークショップや茶道体験を通じて、日本文化を取り入れた付加価値コンテンツが成功する可能性があります。

例えば:

Success
Success
Success

こうしたプログラムは「飲食」以上の体験を生み出し、観光客にとっては忘れられない思い出となります。特にバリやジャカルタの都市型観光では、カフェ文化と融合させることで、SNSで拡散されやすい“体験型コンテンツ”としての強みが活かせます。

抹茶タイムズで最新の抹茶事情をチェック!

インドネシアをはじめ、東南アジアや欧米など、世界各国で抹茶市場は急速に拡大しています。しかし、そのスピードや背景は国ごとに異なり、正しい情報をキャッチすることが成功の第一歩です。

「抹茶タイムズ」では、最新の市場分析・海外カフェのトレンド・ブランドの成功事例・健康研究のニュースまで、幅広いテーマをカバー。抹茶ビジネスに携わる方はもちろん、抹茶ファンや日本文化に興味のある方にとっても、役立つ情報源となっています。

他では得られない一次情報や深掘りレポートを定期的に発信しています。

抹茶をもっと知りたい、世界の動きを把握したい、ビジネスのヒントを得たい——そんな方にこそチェックしていただきたいメディアです。

まとめ|インドネシアは東南アジアの抹茶拡大の注目市場

インドネシアにおける抹茶人気は、単なる一過性のブームではなく、ライフスタイルや文化に根付きつつある現象です。若者のカフェ文化、健康・美容への関心、そしてSNSの強力な拡散力が相まって、今後も持続的な市場成長が期待されます。

一方で、現地では低価格帯の「なんちゃって抹茶」と、本格的な日本抹茶との二極化が進んでおり、品質のばらつきや認知不足といった課題も浮き彫りになっています。ここをどう攻略するかが、日本ブランドの成否を分けるポイントです。

特に日本ブランドにとっては、次の3つが成功のカギとなります。

高品質・文化的価値の訴求
宇治や西尾といった産地ブランドを明示し、プレミアム層を獲得する。
ハラール認証の取得
宗教的安心感を提供し、広範な消費者層とイスラム圏全体への市場拡大を実現する。
観光・体験型コンテンツとの連動
抹茶を「飲む」だけでなく「体験する」コンテンツに昇華し、観光・文化体験と結びつける。

これらを組み合わせることで、日本の抹茶ブランドはインドネシアで確固たるポジションを築くことができるでしょう。

こちらもおすすめ

LINE
記事の広告掲載はこちら