東南アジアの抹茶市場が急拡大|シンガポール・タイ・ベトナム・インドネシアの動向と日本産輸出チャンス【2026年最新版】

東南アジアでは、ここ数年で抹茶ラテや抹茶スイーツがカフェやコンビニの定番メニューとして定着しつつあります。日本の緑茶輸出は近年も拡大基調を続けており、その伸びを牽引する一翼が東南アジア市場です。

しかし、ASEAN各国は食品規制・宗教慣習・価格構造がそれぞれ大きく異なり、「日本で売れている抹茶をそのまま輸出すれば売れる」という単純な話ではありません。

この記事では、シンガポール・タイ・ベトナム・インドネシアの主要4か国を中心に(マレーシア・フィリピンも一部触れます)、2026年時点の市場動向、見落としやすい落とし穴、そして信頼できる仕入れフローまでを、B2B事業者の視点で整理します。

\抹茶粉末をお探しの企業様へ/


弊社では、京都・宇治をはじめ、鹿児島・福岡・静岡など日本各地の産地から、
有機JAS認証付きのセレモニアルグレードから加工用まで、幅広いグレードの抹茶を取り揃えております。

「案件はあるのに、安定して抹茶を仕入れられない…」
「カフェの新メニューで抹茶を使いたい!」

そんなお悩みをお持ちの企業様は、ぜひ抹茶タイムズにご相談ください。
まずはお気軽にお問い合わせください。

なぜ今、東南アジアで抹茶市場が急拡大しているのか

東南アジアで抹茶の存在感がここまで強くなった理由は、ひとつではなく複合的です。

①健康志向の高まり
L-テアニンやカテキンを含む抹茶は「砂糖を控えめにしながら満足感が得られる飲料」として、Z世代・ミレニアル世代のライフスタイルに自然に組み込まれてきました。
②SNS主導の視覚的拡散
InstagramやTikTokでは、鮮やかな緑色のラテアートや断面が美しい抹茶スイーツが「映える」コンテンツとして流通します。これは英語圏よりも、むしろ東南アジア各国の若年層SNSで強く再生産されている傾向があります。
③日本食ブームとカフェカルチャーの成熟
スターバックスや現地系カフェチェーンが抹茶ラテを定常メニュー化し、「抹茶=知っている飲み物」という認知が一気に広がりました。
④人口構造
ASEANは20代〜30代の人口比率が高く、新しい飲料カテゴリの初期需要が生まれやすい土壌です。
つまり、東南アジアの抹茶市場は「ブーム」というより、構造的に伸びる前提が揃った市だと捉えるのが正しい見方です。

しかし、東南アジア向け抹茶輸出は「送るだけ」では成立しない

需要がある=輸出すれば売れる、ではないのが東南アジア市場の難しさです。具体的には、次のようなハードルが同時に存在します。

  • 食品規制が国ごとに大きく異なる:残留農薬基準(MRL)、食品添加物の許認可、ラベル表記言語、輸入許可制度は各国でバラバラです
  • 宗教・文化的要件:特にインドネシア・マレーシアでは、製造ラインや原料管理にハラル認証が事実上の必須要件になります
  • 中国産・現地ブレンド品との価格競争:同じ「抹茶」のラベルでも、価格帯は大きく分岐します。日本産プレミアムだけで勝とうとすると、ロットが伸びません
  • 高温多湿環境での品質劣化リスク:抹茶は温度・湿度・光・酸素に弱く、東南アジアの気候下では保管・物流の管理が国内の何倍もシビアです

これらを「現地パートナーがどうにかしてくれる」と丸投げすると、規制違反による通関停止、品質クレーム、賞味期限切れ廃棄などの形でコストが跳ね返ってきます。「送るだけ」では成立しないというのは、こうした複合的ハードルを踏まえた現実です。

国別マーケットデータ|シンガポール・タイ・ベトナム・インドネシアの抹茶需要

主要4か国の市場特性を、B2B視点で整理した一覧が次の表です。

市場特性主要チャネル規制の核価格帯傾向
シンガポール高所得・トレンド先行型プレミアムカフェ、高級ホテル、輸入小売SFA(Singapore Food Agency)、添加物・表示規制プレミアム帯まで吸収可
タイ都市部Z世代に深く浸透カフェチェーン、コンビニ、QSRFDA Thailand、表示規制中価格帯が主戦場
ベトナム急成長フロンティア都市部カフェ、SNS発ブランドVFA、輸入登録制中〜低価格帯
インドネシア人口最大・若年層が厚いスーパーマーケット、カフェ、宅配BPOM(食品)+ BPJPH(ハラル)中価格帯+ハラル必須水準

それぞれの国で、求められる商品と価格設計はまったく違います。

シンガポール — プレミアム志向の最先端市場

シンガポールは東南アジアのトレンド発信地で、日本の高級和菓子店・抹茶専門店が次々に出店しています。セレモニアル〜プレミアムグレードが安定して捌ける一方、価格帯が高い分だけ「品質説明」を求められる市場でもあります。

タイ — Z世代主導でカフェ抹茶が日常化

バンコクを中心にカフェチェーンが密集し、抹茶ラテは「定番ドリンクの1つ」になっています。需要のボリュームゾーンはカフェグレード(飲料用)で、安定供給と再現性ある色味・風味が重視されます。

ベトナム — 急拡大中のフロンティア市場

ホーチミン・ハノイを中心に、抹茶ラテやデザート専門店が一気に増えました。価格感度はやや高めで、純日本産プレミアムよりも、コスト見合いの良いカフェグレードが主戦場です。一方で輸入登録制度が厳格なので、書類整備が前提条件になります。

インドネシア — 人口最大・ハラル対応が前提

ASEAN最大の人口規模を持ち、若年層比率も高い大型市場です。ただし、流通させるにはハラル認証(BPJPH)が事実上必須で、これが取れているかどうかで参入難易度が大きく変わります。

マレーシア・フィリピンも視野に

マレーシア(JAKIMハラル管轄)もインドネシア同様にハラル前提市場で、英語商圏として説明資料の整備がしやすい利点があります。フィリピン(FDA Philippines)はカフェチャネルとEコマースを中心に拡大期にあり、英語圏としての参入しやすさが特徴です。

東南アジアで失敗する日本企業の3つの落とし穴

東南アジアで「うまくいかなかった」案件には、共通するパターンがあります。

落とし穴①:規制を見落とす

最も多い失敗です。ハラル要件、残留農薬基準(国によってネオニコチノイド系の規制値が異なります)、ラベル表記の言語要件、添加物の許認可リスト ── どれか1つでも穴があると、最悪の場合は通関で止まり、コンテナ単位で廃棄になります。

落とし穴②:価格戦争に巻き込まれる

「中国産」「ベトナム産」「現地ブレンド」と並べて比較されると、純日本産はどうしても価格で見劣りします価格で戦うフィールドにそもそも乗らない(=品質・産地・認証で差別化する)という設計が必要です。

落とし穴③:パートナー選定のミス

実態が見えない商社を1社挟んだだけで、産地・グレード・物流がすべてブラックボックスになり、品質クレームの原因究明ができないという例は珍しくありません。バイヤー側からトレーサビリティを要求できる供給元を選ぶことが、長期的なコスト最適化につながります。

賢いバイヤーはどう東南アジア向け抹茶を選ぶか

落とし穴を踏まえると、東南アジア向け抹茶を仕入れる際の「比較基準」は次のようになります。

  • 産地と用途の整合:プレミアム店向けなら宇治・八女、量産飲料向けなら鹿児島・静岡、というように用途別に産地を組み合わせる
  • グレード:セレモニアル / プレミアムカフェ / カフェ / 工業用 のどこを狙うかを明確にする
  • 規格認証:オーガニック(EU・USDA・有機JAS)、ハラル、各国MRL適合書類、COA(成分分析証明)
  • 安定供給能力:月間で何kg〜何tまで対応可能か。ロット間のブレが小さいか
  • 物流対応:温湿度管理コンテナ、現地通関書類対応、防湿包装
  • B2B実績:同等規模・同等地域への輸出実績があるか

「単に抹茶を売っている会社」ではなく、「東南アジア輸出の難所を一緒に潰してくれる会社」を選ぶ、という視点が、結果的に総コストを下げます。

東南アジアで抹茶ビジネスを成功させる仕入れフロー(5ステップ)

実際の仕入れは、次の5ステップで体系化できます。

ステップ1:ターゲット国の規制・認証要件を確定する
ハラル要否、MRL基準、表示言語、輸入登録制度をリスト化します。インドネシア・マレーシアならハラルを最初に決め打ちすべきです。
ステップ2:用途・価格帯に合わせた産地とグレードを決める
プレミアムカフェ向けなら宇治・八女ベース、量産飲料向けなら鹿児島・静岡ベース、というように用途から逆算します。
ステップ3:サンプル取得 → COA・MRL・官能評価
取り寄せたサンプルで、書類(COA・MRL試験結果)と品質(色・香り・風味・点て上がり)の両方を確認します。書類が出てこない供給元はこの時点で外します。
ステップ4:小ロット(20〜100kg)でテスト輸出
本契約前に、現地でのテスト販売・テスト納品を行います。気温・湿度の影響、現地客の反応、再注文サイクルを実測します。
ステップ5:継続契約 → 月次〜四半期の安定供給体制
テストで問題がなければ、月次・四半期での安定供給契約に切り替え、価格・在庫・物流リードタイムを固定化します。このフローを踏むかどうかで、初年度のクレーム率と廃棄ロスが大きく変わります。

日本抹茶輸出機構が東南アジア向け抹茶パートナーに選ばれる3つの理由

ここまで整理した「東南アジア輸出の難所」に対して、私たち日本抹茶輸出機構は次の3つの強みで応えています。

① 日本各地から、用途別に最適な産地を提案します

宇治・静岡・鹿児島・八女の各産地を、ご希望の用途(セレモニアル、プレミアムカフェ、量産飲料、工業用)と価格帯に合わせて組み合わせ提案いたします。「国産」とひとくくりにせず、出荷先ごとに最適化できる体制を持っています。

② EU・米FDA・台湾TFDA・シンガポールSFA等、輸出基準に完全対応

COA、MRL試験成績書、有機JAS、各国向けの規格適合書類を整備しています。東南アジア向けにはハラル対応の段取り経験もあり、書類の不備で通関が止まるリスクを最小化できます。

③ B2B専門:10kg〜1t/月の安定供給、世界20か国以上への輸出実績

小ロットのテスト輸出から、月単位の継続供給まで対応します。東南アジアの高温多湿環境を踏まえた防湿包装・温度管理輸送の知見も蓄積しています。

つまり、前章で挙げた「規制 → 産地選定 → サンプル → 小ロット → 継続供給」のフローを、1社で並走できるという点が、選ばれている最大の理由です。

まとめ — 東南アジア×抹茶は「規制理解+信頼できる供給元」で勝つ

東南アジアの抹茶市場は、人口構造・健康志向・SNS拡散・カフェ文化の成熟という4つの追い風で、構造的に伸びる前提が揃っています。一方で、各国の食品規制・ハラル要件・価格競争・気候による品質劣化という4つのハードルが同時に存在し、「需要があるから売れる」という単純な話ではありません。

成功している日本企業は、共通して次の3つを押さえています。

  • ターゲット国の規制と文化要件を最初に固める
  • 用途別の産地とグレードを逆算で選ぶ
  • 小ロットテスト → 継続供給という段階的なフローを踏む

そしてこのフローを最も走りやすくするのが、書類・産地・物流まで並走できる供給元を選ぶことです。

LINE
記事の広告掲載はこちら