中東で抹茶市場が急拡大する理由とは?UAE・サウジ・カタールなど中東6カ国の最新市場動向
抹茶といえば欧米市場の話題が中心でしたが、いま業界内で密かに存在感を増しているのが中東エリアです。UAE(ドバイ)、サウジアラビア、カタール、クウェート、オマーン、バーレーンの湾岸6カ国では、若年層のヘルスコンシャス化と富裕層のラグジュアリー志向が同時に進行し、抹茶が「贈答・カフェ・ウェルネス」の3方向から需要を伸ばしています。本記事は各国個別の話ではなく、6カ国を横断的に俯瞰し、B2Bバイヤー・OEM担当が中東市場をどの順で狙うべきかを整理していきます。
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中東抹茶市場を動かす4つのマクロトレンド

中東で抹茶が伸びている背景は「一時的なブーム」ではなく、地域全体の構造変化に根ざしています。以下の4つのマクロトレンドを押さえておくと、参入判断の解像度が一気に上がります。
- ビジョン2030などの非石油経済多角化:サウジアラビア・UAE・カタールなど産油国は、観光・食品・ウェルネス産業を国家戦略として急速に拡張しています。日本産の高付加価値食材が受け入れられる素地が地域全体で広がっています。
- Z世代・ミレニアル層のヘルスコンシャス化:糖尿病・肥満率が世界平均より高い中東では、無糖・機能性飲料への需要が急伸しています。抗酸化・集中力サポートを訴求できる抹茶は、若年層のニーズと自然に合致するプロダクトです。
- 富裕層のギフト・ラグジュアリー需要:「限定・希少・日本文化」の3要素はGCC富裕層の琴線に触れやすく、ハイエンドギフトカテゴリーとして抹茶が伸びています。特にラマダン明けやEidシーズンでの贈答需要は無視できません。
- ハラール認証×日本産抹茶の希少性:中東圏では原則Halal対応が必須ですが、Halal認証済の日本産抹茶はまだ市場に少なく、先行者メリットが大きい状態が続いています。
GDP・人口・観光客数から見るポテンシャル
GCC6カ国合計人口はおよそ6,000万人規模ながら、1人あたりGDPは日本を上回る国が複数あり、購買力は世界最上位クラスに位置します。ドバイ空港の年間乗降客数は8,000万人を超え、観光客が「日本茶体験」を持ち帰る流通経路が自然に形成されています。数字だけを人口ベースで見ると小さな市場に見えがちですが、「客単価×リピート×富裕層比率」で見直すと欧州中規模国並みの機会規模があるのが中東の特徴です。
コーヒー文化圏でなぜ抹茶が刺さるのか
中東はアラビックコーヒー・カルダモンコーヒーの文化圏で、「粉末を湯で立てて飲む」という所作に生活文化的な違和感がありません。またコーヒーと同様に「集まって語らう」ホスピタリティ文化が根付いているため、カフェ提供時にストーリー付けができる抹茶は既存のコーヒー文化と補完関係を築きやすい商品です。「コーヒーを置き換える飲料」ではなく「日常メニューを拡張する第二の主役」として受け入れられているのが、中東における抹茶の広がり方の特徴といえます。
加えて、中東のカフェ市場は「見た目のインスタ映え」を重視する若年顧客が中心で、鮮やかなグリーンのラテやスイーツは客単価の高いフォトジェニックメニューとして重宝されます。抹茶ラテ1杯あたりの店頭価格は、ドバイやドーハで日本円換算1,200〜1,800円のレンジが普通であり、原料の粉末抹茶を業務用グレードで仕入れた場合の粗利率は日本国内カフェよりも高水準になりやすい構造です。この「単価が高くても選ばれる」土壌が、B2B卸としての中東市場を魅力的にしています。
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しかし中東は「輸出できれば売れる」市場ではない

魅力的な市場である一方、中東進出は輸出書類さえ揃えれば取引が続くような単純な市場ではありません。GCC統一食品規制、Halal認証、アラビア語ラベル表記、ラマダン期の物流変動など、越境ECや欧州向けとは異なる独自ルールが数多く存在します。「日本産だから売れるはず」という前提で乗り込むと、初回出荷後にコミュニケーションが途絶えるパターンに巻き込まれがちです。
取引が止まる典型シナリオ
商談初期は前向きに進むのに、初回サンプル出荷後にぱたりと連絡が途絶えるパターンがよく見られます。多くの場合、原因は「品質」ではなく「書類の不備」か「ラベルの規格外れ」です。COAやHalal認証書の記載項目、原産地表記の記号、アラビア語併記の有無など、中東側バイヤーが現地当局の輸入承認を通すために必要な情報が抜けているケースが典型的です。品質勝負以前に、書類要件を先回りできるサプライヤー選定が中東案件では成否を分けます。バイヤーは「毎回書類でストレスを与えないパートナー」を長期契約先として選ぶ傾向が非常に強いのが特徴です。
中東6カ国×抹茶市場ポテンシャル比較
中東と一口に言っても、抹茶B2Bバイヤーにとっての参入優先度は国ごとに大きな差があります。「富裕層需要」「カフェ市場密度」「参入ハードル(規制・言語・商流)」「抹茶認知度」「総合優先度」の5軸で6カ国を俯瞰したものが以下の表です。
| 国 | 富裕層需要 | カフェ市場 | 参入ハードル | 抹茶認知 | 総合優先度 |
|---|---|---|---|---|---|
| ドバイ(UAE) | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | ◎ |
| サウジアラビア | ◎ | ○ | △ | ○ | ◎ |
| カタール | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| クウェート | ◎ | ○ | ○ | △ | ○ |
| バーレーン | ○ | △ | ○ | ○ | ○ |
| オマーン | ○ | △ | ○ | △ | △ |
表を読み解くと、まず参入すべきはドバイ、次にサウジアラビア、その後でカタール・クウェートという順序が浮かびます。ドバイは規制対応が相対的に整備され、カフェ数・観光客数ともに桁違いで、抹茶認知も進んでいる「入りやすくて広がりやすい」市場です。サウジアラビアは規制ハードルこそ高いものの、人口規模と若年層比率の大きさから中長期的な本命市場として外せません。バーレーン・オマーンは規模こそ小さいものの、テスト販売や少ロットのPoC(概念実証)に向いており、6カ国全体を「入口・拡張・実験」の3層で組み合わせて狙う戦略が現実的です。
もう一段だけ細かく見ると、ドバイとサウジアラビアではバイヤーの意思決定スタイルが異なります。ドバイは多国籍のバイイングエージェントが窓口となるケースが多く、商談言語は英語、レスポンスも早めですが、その分「他国比較」のプレッシャーも強く、価格・書類・リードタイムのどれか1つでも弱いと即座に候補から外れます。サウジアラビアは家族経営的なローカルディストリビューターの発言権が大きく、意思決定に時間はかかりますが、いったん信頼関係が築けると長期の独占的パートナー契約に発展しやすい傾向があります。カタール・クウェートはドバイとサウジの中間タイプで、両者の商流を並行して回すと相互のスケジュール調整で全体リードタイムを圧縮できます。
中東進出で見落とされがちな3つの盲点

中東B2B取引で新規参入バイヤーがつまずきやすい、地域固有の3つの盲点を整理します。参入前チェックリストとして活用してください。
ラマダン期の物流ボトルネック
イスラム暦の断食月ラマダン中は、通関・港湾の稼働時間が短縮され、リードタイムが通常の1.5〜2倍まで伸びる傾向があります。この時期に到着予定を組むと、コンテナのDEMURRAGE(超過保管料)が発生しやすく、キャッシュフローを痛める要因になります。ラマダン月と直前・直後の1週間は避けたスケジューリングが安全策で、逆に贈答需要が伸びるEid直前の店頭補充は「ラマダン開始2週間前までに現地デリバリー完了」を逆算した設計が必要です。
高温多湿と輸送時の品質劣化
中東港湾は年間平均気温が高く、リーファーコンテナ(冷蔵)を使わずに常温輸送した場合、抹茶の色調・香気成分が船上で劣化するリスクが高まります。特に7〜9月は港湾ヤードでの露天保管中に品温が40℃を超えるケースも珍しくありません。生産者側で真空脱気とアルミ蒸着個包装を徹底し、湾岸港到着までは温度管理された輸送手段を選ぶことが、現地バイヤー評価を落とさないための最低ラインといえます。「日本を出た時点の品質」ではなく「バイヤーの倉庫に着いた瞬間の品質」で判断される点は、ヨーロッパ向けと大きく異なる中東特有の難しさです。
現地商慣習・決済の特殊性
中東バイヤーとの取引ではL/C(信用状)よりもT/T送金が主流で、初回取引は前金50%+船積後50%のフロントヘビーが一般的です。また、価格交渉のスタートは「相場−15%」から始まる文化があるため、初回オファーで相場価格を提示すると「話にならない」と切り上げられやすい落とし穴があります。テーブルに乗せる前の価格設計、値引き余地の意図的な確保、そして「複数回に分けて譲歩する」商談ロードマップが、中東商流での定石です。日本の卸取引と同じ感覚で臨むと、最初の1〜2ラウンドで潰れます。
賢いバイヤーが中東向けにチェックする5つの基準
中東仕向けの抹茶B2Bバイヤーが供給元選定で見るべき5つの評価軸は、「Halal対応」「海外輸出書類対応力」「産地選択肢の幅」「B2Bロット柔軟性」「中東商流の知見」です。国内主要卸業者を同じ軸で並べたものが下記の比較表です。
| 卸業者 | Halal対応 | 輸出書類対応力 | 産地選択肢 | B2Bロット柔軟性 | 中東商流の知見 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 福寿園 | ○ | ○ | ◎ | ○ | ○ |
| あいや | ○ | ◎ | ○ | ○ | ○ |
| 辻利兵衛本店 | △ | ○ | ◎ | ○ | △ |
| 上林春松本店 | △ | ○ | ○ | ◎ | △ |
この比較表から分かるように、中東市場へ日本産抹茶を展開する際は、「Halal対応」「輸出書類対応力」「産地選択肢」「B2Bロットの柔軟性」そして「中東商流への知見」を総合的に評価することが重要です。
中東6カ国では、国ごとに輸入制度や商習慣、求められる品質基準が異なるため、単に商品を輸出するだけでなく、各市場に合わせた提案や輸出実務をサポートできるパートナーを選ぶことが、継続的な販路拡大につながります。
今後さらに需要拡大が見込まれる中東市場では、「知名度」や「価格」だけでなく、国ごとの規制や商流を踏まえた提案力と、継続的な供給・輸出支援を行える体制を持つパートナーを選ぶことが、中長期的なビジネス成功の鍵となるでしょう。
その点、日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、「Halal対応」「輸出書類対応力」「産地選択肢」「B2Bロット柔軟性」「中東商流の知見」の各項目でバランスよく強みを備えており、中東市場への新規参入から事業拡大まで、有力なパートナー候補の一つです。
日本抹茶輸出機構株式会社が中東商談で選ばれる理由

中東向け抹茶ビジネスで日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)が支持される背景を、3つの視点で整理します。
- 43カ国への海外輸出実績に裏付けられた越境B2Bノウハウ:GCC諸国だけでなく欧州・北米・東南アジア・アフリカにまたがる出荷実績があり、通関書類・COA・MRL基準といった各国規制対応の型を持っています。中東向けに起こりやすい「初回出荷でつまずくパターン」を先回りできる体制です。
- 用途・地域に応じた最適産地マッチング:宇治・静岡・鹿児島・八女など日本各地の産地から、中東バイヤーが求める「色調鮮やか・低苦味・ラテ用ミルクに映える」プロファイルを提案します。単一産地固定ではなく、用途別に産地を選定できる強みが差別化ポイントです。
- B2B専門の柔軟な供給体制:10kg単位のテスト出荷から月間トン級の量産まで、ロット規模を段階的にスケールできる契約設計が可能です。中東バイヤーが好む「小さく始めて確信を得たら一気にスケール」という発注パターンにも対応できます。
いずれも「輸出できる」ではなく「継続して輸出し続けられる」ための実務基盤です。中東は関係構築とオペレーションの安定性が長期売上を左右する市場であり、この土台を最初から用意しておくことが、参入初年度の売上安定に直結します。特にHalal認証の更新スケジュールや、輸入相手国ごとに異なるラベル要件の変更対応は、単発対応ではなく「毎年のオペレーションとして仕組み化」しておく必要があります。日本抹茶輸出機構株式会社では、こうした更新・変更対応を年間契約バイヤー向けにパッケージで提供しており、バイヤー側の管理負担を抑えながら中東各国のコンプライアンスを維持する運用が可能です。
中東バイヤーが押さえるべき6ステップの仕入れ設計

中東向け抹茶調達を安定させるために推奨する仕入れ設計の6ステップです。「サンプルを送って終わり」ではなく、定期発注化までの導線を最初から描くのが中東案件の定石です。
- ターゲット国のポジショニング設計:カフェ卸/HORECA/リテール/ギフトのどこを狙うかで、必要なグレード・パッケージ・価格帯が変わります。まず「どの棚に置くか」を確定させます。
- Halal認証および輸出書類要件の事前チェック:GCC統一食品規制と、輸入先国の現地当局要件をサプライヤー側と同時並行で確認します。認証取得タイミングをずらすと後工程が全て後ろ倒しになります。
- サンプル出荷(10〜30kg規模)による現地評価:カフェでの実抽出テスト、パッケージのアラビア語ラベル可読性、色調・味覚のバイヤー社内評価を並行して回します。
- 本発注に向けた産地・グレード決定:サンプル評価結果を踏まえ、量産用の産地・グレード・粒度を固定します。ここで妥協すると再現性のない発注が続きます。
- リーファー輸送・ラマダン避けの物流設計:温度管理コンテナと、繁忙期を避けた通関スケジュールを組みます。港湾別のリードタイム実績データを持つサプライヤーとの連携が有効です。
- 初回本発注から定期発注化へのバイヤー関係構築:月次の在庫報告と次期発注予測を共有し、単発サプライヤーではなく「パートナー」としての立ち位置に移行していきます。
一般的な「単発の輸出取引」と異なり、中東は関係構築フェーズを丁寧に設計するほど、後の定期発注が安定します。ステップ1〜2の設計精度が、その後の全売上を決めるといっても過言ではありません。
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総括|中東は「地域単位」でとらえるとチャンスが広がる
中東抹茶市場は、国別で見ると規模の小ささやハードルの高さが目に付きがちですが、6カ国を地域単位でとらえ、ドバイを入口にサウジアラビア・カタール・クウェートへ展開するグランドデザインを描くと、欧米に負けない成長ポテンシャルが浮かび上がります。ラグジュアリー×ヘルス×ハラールという3要素が同時に効く珍しい市場であり、先行者メリットを取りに行くなら今が動き時です。
自社の商品ラインを中東仕向けに最適化したい、あるいは初回サンプルで中東バイヤーの反応を測ってみたい場合は、越境B2Bに特化した抹茶サプライヤーとの連携が最短ルートです。日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、43カ国への海外輸出実績を軸に、Halal・EU・US・TFDA・SFAといった各国基準に対応する体制を持ち、10kg単位のテスト出荷から月間トン級の量産までシームレスにスケールできる仕組みを整えています。中東の6カ国それぞれで異なる商流にどう合わせ込むか、まずは1本のサンプル出荷から一緒に設計していきましょう。
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