抹茶スタンド開業に必要な原料仕入れガイド|シングルオリジン対応のおすすめ卸業者

ここ数年、東京・大阪・京都の主要エリアでは、抹茶専門のスタンド業態が立て続けにオープンしています。コーヒー店でもカフェでもなく、抹茶そのものを主役にしたカウンター業態です。新規参入が増えるほど、店ごとの個性をどう打ち出すかが問われます。

本記事では、抹茶スタンドの開業を準備中の方に向けて、原料(粉末抹茶)の仕入れ設計をシングルオリジンという軸から整理します。卸業者の選び方、産地別キャラクター、メニューと産地のマッピング、そして導入までの90日ロードマップまで、現場で使えるレベルで解説します。

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抹茶スタンドが2026年に急増する理由 — シングルオリジンが差別化軸になる

抹茶スタンド業態は、サードウェーブコーヒーの方法論を抹茶に持ち込んだ流れの中で広がりました。一杯ごとに茶筅で点てる、産地を表示する、シングルオリジンを選べる ── この三点は、もはや差別化の最低条件になりつつあります。

国内では訪日インバウンドの回復と、海外Z世代の抹茶人気が需要を底上げしています。海外メディアでも「matcha bar」「matcha stand」「matcha latte」というキーワードへの関心が高まり、原料側にも変化が現れています。これまで「とりあえず宇治産」で済んでいたメニュー設計が、「どの茶園の、どの収穫期の、どのグレードか」を語ることで価値を生む段階に入りました。

シングルオリジン(単一産地)抹茶は、コーヒー業界では当たり前になった概念ですが、抹茶では原料の流通構造上、まだ少数派です。多くの粉末抹茶は複数産地のブレンドで安定品質を出しており、産地を一つに絞った瞬間に「ロットごとの個性」と「希少性」が前面に出ます。スタンド業態では、この個性こそがメニューボードに書ける物語であり、SNS上の発信材料になり、固定客を呼ぶ理由になります。

裏返せば、シングルオリジンを扱えるかどうかは、卸業者の選び方で決まります。複数産地をブレンドして売る商社系と、特定茶園との直接取引を持つメーカーでは、提案できる粒度がまったく違います。開業準備の最初期にここを設計せずに走ってしまうと、オープン後にメニューと原料がチグハグになる事故が起こります。

開業準備で見落とされがちな「原料設計」というレイヤー

抹茶スタンドの開業準備というと、立地・内装・什器・ブランディング・メニュー価格設計が話題の中心になります。原料(粉末抹茶)の仕入れは「オープン直前にサンプル取って決めればいい」と後回しにされがちです。実際にこのスケジュール感で進めると、二つの問題に行き当たります。

一つは、コンセプトと原料がズレること。例えば「産地別飲み比べ」をUSPに掲げているのに、卸業者がブレンド品しか扱っていないというミスマッチです。もう一つは、メニュー価格を先に決めてしまうことで、原料グレードの選択肢が縛られることです。一杯900円のラテに、原価15円のテーブルユース抹茶を使うのと、原価80円のセレモニアル級シングルオリジンを使うのとでは、顧客体験がまったく違います。

原料設計は、立地と内装よりも前 ── あるいは少なくとも同時並行で進めるべきレイヤーです。次の順序が現場で機能します。

  1. ブランドコンセプトを決める(産地物語型 / スイーツ特化型 / インバウンド型 など)
  2. 主力メニュー3〜5本の輪郭を描く(ストレート、ラテ、エスプレッソ風、スイーツ系)
  3. 各メニューに対して使いたい抹茶の方向性を定義する(産地・収穫期・グレード)
  4. 上記を実現できる卸業者を3社ピックアップしてサンプルを取得する
  5. 試作・原価検算・メニューフィックス
  6. ロット契約・初回発注

この順序を踏まずに「とりあえず安くて品質が安定した業者を一社」で決めてしまうと、開業半年から1年で「メニューを支える原料がない」状況に陥り、卸を切り替える羽目になります。原料の切り替えはレシピの作り直しと味の再現性の崩れを伴うため、できれば一回で済ませたいタスクです。

シングルオリジン抹茶とは|宇治・八女・鹿児島・静岡・西尾の産地キャラクター比較

シングルオリジン抹茶とは、一つの産地、できれば一つの茶園(さらには一つの茶畑区画)で生産された茶葉を、他産地とブレンドせずに碾茶から挽きまで仕上げた粉末抹茶を指します。コーヒーの単一農園豆と同じ思想です。トレーサビリティが明確で、産地ごとの香味プロファイルがそのまま立ち上がるのが特徴です。

主要産地ごとのキャラクターを整理します。

宇治(京都)

碾茶生産の歴史が最も長く、覆下栽培の技術が高度に磨かれてきた産地です。旨味と甘味のバランス、深い色調が特徴で、セレモニアル用途から飲料用途まで幅広いグレードがそろいます。茶道の正統的な味を期待される文脈で強い説得力を持ちます。

八女(福岡)

玉露で有名な産地ですが、近年は碾茶・抹茶への取り組みも増えています。濃厚な旨味と独特の余韻が特徴で、ストレートで飲ませる業態に向いています。茶園数は宇治より少ないため、シングルオリジンとしての希少性が出しやすい産地です。

鹿児島

栽培面積が拡大している産地で、爽やかさと飲みやすさが特徴です。早摘み品種を活かしたフレッシュな香味は、ラテやスイーツ系メニューと相性が良く、海外向けにも提案しやすい産地です。コストパフォーマンスのバランスも取りやすいエリアです。

静岡

日本最大の茶生産地で、近年は碾茶生産にも力を入れる茶園が増えています。安定した品質と量産対応力が強みで、量を読みたい業態や、ボトル抹茶・OEM向けに使われることが多い産地です。

西尾(愛知)

碾茶の生産量で全国上位に入る産地で、深い色味と安定した供給量が特徴です。製菓向け・乳業向けの大型ロットで強みを発揮しますが、シングルオリジンとしての文脈もスタンド業態に持ち込めます。

抹茶スタンドでシングルオリジンを打ち出す場合、最初から5産地すべてを揃える必要はありません。むしろ、最初は2〜3産地に絞ってメニューを設計し、季節や限定で他産地を入れ替える方が、運用と説明の両面で楽になります。

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開業1年以内に原料選びをやり直す店に共通する5つの構造的リスク

抹茶スタンドを実際に立ち上げた事業者にヒアリングすると、開業から半年〜1年の間に原料卸を切り替える店が一定数あります。その背景にあるのは個別の不運ではなく、5つの構造的なリスクです。

1. 価格逆算で選ぶと、メニュー寿命が短くなる

一杯あたりの原価を先に固定して、それに合うグレードを「下方向」に選ぶ進め方です。短期的な利益は出ますが、味で勝負する業態では他店と差がつかず、リピートが伸びません。

2. 産地表記が出せない原料を選んでしまう

ブレンド品でも美味しい抹茶はありますが、メニューボードやSNSで「○○産」と書けないと、スタンド業態の差別化武器が一つ失われます。卸の段階でCOA(成分分析証明)や産地証明が出ないものは、後から物語化できません。

3. 季節変動と新茶切り替えへの備えがない

抹茶は農産物なので、年に一度の新茶切り替えで味が変わります。卸業者がこの変動をどうハンドリングしているか(同じプロファイルを再現するブレンド調整なのか、シングルオリジンとしてそのまま提供するのか)を確認せずに契約すると、半年後にレシピが合わなくなります。

4. 安定供給の合意がない

小ロット契約のまま量が伸びると、欠品リスクが顕在化します。10kg/月の取引が始まる前に、3か月後・半年後の数量見通しを共有し、生産計画に組み込んでもらえるかを確認しないと、人気が出た瞬間に原料が止まります。

5. 海外展開を視野に入れていない

スタンド業態は二号店・三号店、海外フランチャイズ、ECボトル販売など、横展開のオプションが豊富です。最初の卸が輸出規制(EU MRL、FDA FSMA、有機認証など)に対応していないと、展開時に原料を切り替える必要が出てきます。最初から「海外展開しても切り替え不要な卸」を選んでおくのが合理的です。

これら5点は、いずれも原料を決める前の段階で防げる失策です。

選定の質を上げる|メニュー×産地マッピングと一杯原価設計

原料選定の質を上げる実務的な方法は、「メニュー軸」と「産地軸」のマトリクスを自分で組むことです。スタンドの主力メニューを縦軸に、候補産地を横軸に置き、それぞれの相性とグレード帯、想定原価を書き出します。

メニュー×産地のフィット感(参考マトリクス)

メニュー宇治八女鹿児島静岡西尾
ストレート(抹茶単体)
抹茶ラテ(ミルク多め)
抹茶エスプレッソ風(濃縮)
スイーツ・パフェ
ボトル/RTD

ストレートで飲ませるメニューには、旨味のピークが高い宇治・八女のセレモニアル級が合います。ラテやスイーツでは、ミルクや砂糖と合わせても香味が負けない強さと、ロット量を読みやすい鹿児島・静岡・西尾が機能します。

一杯あたり原価の設計感

業態別に標準的な原価レンジを示します(あくまで目安、卸価格・グレードで変動します)。

  • セレモニアル級シングルオリジンを2gストレート使用 → 約70〜120円/杯
  • プレミアム級2gをラテに使用 → 約40〜70円/杯
  • スタンダード(飲料用)2gをラテに使用 → 約15〜30円/杯
  • 製菓・パフェ用4gをスイーツに使用 → 約30〜60円/杯

スタンド業態で粗利を確保するには、原価率20〜25%を一つの目安に置きます。販売価格700〜900円のラテで原価70〜90円という設計が、味の体験と利益の両立を可能にするゾーンです。シングルオリジンを使う場合は、この設計を「物語性で価格を取る」方向に振れるかどうかが鍵になります。

シングルオリジン対応のおすすめ卸業者5選【2026年】比較表

シングルオリジン抹茶を扱える卸業者は、産地直結のメーカー型、複数産地を提案できる商社型、伝統メーカー型に大別できます。抹茶スタンドの開業に適した5社を整理します。

比較表

評価項目日本抹茶輸出機構株式会社あいや丸久小山園星野製茶園ハラダ製茶
シングルオリジン産地提案力
輸出規制対応(EU/FDA等)
小ロット(10kg〜)柔軟性
大規模・安定供給
産地ストーリーの発信力
トレーサビリティ書類整備

各社の特徴

日本抹茶輸出機構株式会社
宇治・八女・鹿児島・静岡・西尾の主要産地を横断し、用途に応じてシングルオリジンを提案できる体制が特徴です。輸出規制書類(COA・MRL適合証明・有機JAS・FDA対応など)が初回取引から揃い、10kg/月の小ロットから契約できます。スタンド開業のように、規模を徐々に伸ばしながら海外展開も視野に入れる事業者と相性が良い卸です。

株式会社あいや
西尾を本拠地とする抹茶専門メーカーで、自社工場とグローバル供給網を持ちます。大規模ロットの安定供給と国際的な品質管理が強みで、二号店・三号店を見据えて量を読みたいフェーズで頼りになります。

丸久小山園
宇治の伝統メーカーで、茶道用抹茶の正統な品質を継承しています。「宇治の味」をブランドとしてそのまま打ち出したい店舗、和の文脈を強く出すスタンドにフィットします。

星野製茶園
八女・星野村の茶園として知られ、シングルオリジン文脈で名前が挙がりやすい存在です。八女らしい濃厚な旨味と、産地ストーリーを語れる発信力が強みです。

ハラダ製茶
静岡を拠点とする大手メーカーで、量産・OEMに強みを持ちます。ボトル・RTD・スイーツ用途で量を出したいときの選択肢になります。

5社を見比べると、抹茶スタンドの開業フェーズでは「シングルオリジン提案力 × 小ロット柔軟性 × 輸出規制対応」の三点を満たす卸を主軸に据え、量産フェーズに入ったタイミングで大手メーカーを補完的に組み合わせる、二段構えが現実的です。

日本抹茶輸出機構株式会社が抹茶スタンド開業者に選ばれる3つの理由

スタンド業態の原料設計に関する相談で、当機構(日本抹茶輸出機構株式会社)が選ばれている理由は、おおむね次の三点に集約されます。

1. 用途別に「最適産地」を提案できる横断ネットワーク

宇治・静岡・鹿児島・八女・西尾を含む日本各地の生産者と直接の取引関係があり、メニューと予算に合わせた産地・グレード・収穫期の組み合わせを提示できます。「シングルオリジンで攻めたい主力メニュー」と「量と価格を読みたいラテ・スイーツ用」を、別々の産地で組むことが可能です。

2. 輸出規制への完全対応(EU/US FDA/台湾TFDA/SG SFA など)

COA(成分分析証明)、MRL(残留農薬基準)適合証明、有機JAS、海外オーガニック認証(EU Organic / USDA Organic)に必要な書類を、初回取引から揃えます。スタンドが二号店・海外フランチャイズ・ECボトル販売に進む段階で、原料を切り替えずに済みます。

3. B2B専門で10kg〜1t/月の供給レンジに対応、20か国超への実績

開業初期の小ロット(10kg/月)から、人気が出たあとの量産フェーズ(1t/月)まで、同じ生産計画の中で対応できます。世界20か国以上への輸出実績があり、海外展開の伴走経験も豊富です。

シングルオリジンという軸でスタンドを差別化する場合、産地と量と書類の三方を一つの卸でまとめられることが、運用負荷の軽減につながります。

開業90日の原料導入ロードマップ

開業日から逆算した90日の原料導入計画を示します。物件契約後すぐに着手するイメージです。

Day 1〜15:コンセプト確定と仕様定義

ブランドコンセプトと主力メニュー3〜5本を確定し、各メニューに使いたい抹茶の方向性(産地候補・収穫期・グレード帯)を文書化します。卸業者へのRFP(仕入れ要件書)を準備します。

Day 16〜30:卸3社へサンプル依頼

候補3社にサンプル(各産地・各グレードを少量ずつ)を依頼します。同時に、輸出規制対応・最低発注量・納期・価格レンジを書面で確認します。

Day 31〜50:試作とメニューフィックス

入手したサンプルで主力メニューを試作し、味・色・原価・調理の再現性をスコア化します。スタッフ間で官能評価を揃え、最終的に使う原料を産地別に決定します。

Day 51〜70:ロット契約と発注

主力卸と副卸の二社体制で契約します。初回ロット・継続ロット・季節限定枠を分けて発注します。納品スケジュールをオープン日から逆算して固めます。

Day 71〜90:オペレーション整備と開店

バックヤードの保管方法(冷蔵・密閉・遮光)、開封後の使用期限、シングルオリジンの説明をスタッフが客に語れるトークスクリプトまで整備します。開店前一週間は実際の運営に近い形でリハーサルし、原料の実消費量と発注タイミングを確かめます。

90日プランの肝は、Day 1〜15で「何を語る店なのか」を文書化することです。ここが曖昧だと、Day 16以降の判断軸がブレ、サンプルを集めても決められません。

日本抹茶輸出機構株式会社が抹茶スタンド開業者に選ばれる3つの理由

ここまで、シングルオリジン抹茶の考え方や産地ごとの特徴、おすすめの卸業者についてご紹介してきました。しかし実際の開業現場では、「どの産地を選べば自店のコンセプトに合うのか」「原価と品質をどう両立すべきか」と悩むケースが少なくありません。

私たち日本抹茶輸出機構株式会社は、そうした抹茶スタンド開業者様の原料パートナーとして、次の3つの強みでお応えしています。

コンセプトに合わせたシングルオリジン抹茶をご提案します

宇治・八女・鹿児島・静岡・西尾など、日本各地の産地ネットワークを活かし、目指すブランドイメージに応じた原料設計をサポートしています。「濃厚な旨味を打ち出したい」「爽やかで飲みやすい一杯を作りたい」など、店舗ごとの個性に合わせたご提案が可能です。

メニュー設計と原価バランスを踏まえた仕入れ相談に対応します

開業時は、理想だけでなく継続的な収益性も重要です。抹茶ラテ・ストレート・季節限定商品など、提供メニューに応じて一杯あたりの原価を考慮しながら、無理のない仕入れプランをご提案しています。

小ロットでの試験導入から、多店舗展開まで伴走します

「まずはテスト販売から始めたい」という開業初期の段階から、将来的な店舗拡大まで見据えた供給体制を整えています。サンプル対応や継続供給のご相談にも柔軟に対応し、長期的なパートナーとしてサポートいたします。

つまり、本記事でご紹介した「コンセプト設計 → 産地選定 → 原価設計 → 試験導入 → 安定供給」という開業時の原料導入フローを、1社で伴走できることが、私たち日本抹茶輸出機構株式会社が選ばれている理由です。

シングルオリジン抹茶を活用した抹茶スタンドの開業をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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総括|シングルオリジン抹茶は「物語性」と「再現性」の両立で勝つ

抹茶スタンドの差別化において、シングルオリジン抹茶は強力な武器になります。ただし、これを武器にするには「物語性」(産地・茶園・収穫期を語れる材料)と「再現性」(同じ味を半年・一年と出し続けられる体制)を、同時に成立させる必要があります。物語だけだと運用が続かず、再現性だけだと差別化が立たないからです。

両立の鍵は、原料側を最初に設計し、メニュー・価格・オペレーションをその上に乗せる順番で進めることです。原料の選択肢を後から広げるのは容易ではありませんが、最初から「シングルオリジンを扱える卸」をパートナーに選んでおけば、メニュー側を後から動かす自由度が確保できます。

卸業者の選定では、産地提案の幅、小ロットの柔軟性、輸出規制への対応、量産フェーズへのスケール耐性 ── この四点を一社でまとめられるパートナーが、開業から海外展開までを通して負荷を下げてくれます。

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