バーレーン向け抹茶輸出ガイド|サウジ隣接市場で日本産抹茶を展開する方法

「湾岸で抹茶を広げるなら、まずサウジアラビアかUAE」——多くのバイヤーがそう考えます。しかし、規模の大きな市場ほど競合もひしめき、参入コストも跳ね上がります。そこで見直したいのがバーレーンです。人口は約150万人と小さいものの、一人当たりGDPは湾岸屈指、しかもサウジアラビア東部州とは橋一本でつながる立地。本記事では、バーレーンへ日本産抹茶を持ち込むための制度・実務・パートナー選びを、輸出の現場目線で整理します。

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なぜ今バーレーンなのか?湾岸で見落とされがちな「小さな富裕市場」

バーレーンは湾岸協力会議(GCC)6か国のなかで最小クラスの国土ですが、購買力と食文化の成熟度では引けを取りません。首都マナーマを中心にスペシャルティコーヒー店やヘルシーカフェ、ホテルのアフタヌーンティーが根付いており、抹茶ラテや抹茶スイーツを求める層が着実に育っています。国民の平均年齢が若く、SNSを通じた新しい飲料トレンドへの感度が高いことも、抹茶にとって追い風です。

湾岸全体でスペシャルティコーヒー文化が急速に定着してきたことも、抹茶にとって好機です。上質な一杯にお金を払う習慣が根付いた市場では、コーヒーの隣に「もう一つのこだわり飲料」として抹茶を置く余地が生まれます。実際、抹茶ラテやアイス抹茶は、コーヒーを飲まない層やカフェインを控えたい層の受け皿になりやすく、メニューの幅を広げたい店舗にとって導入しやすい選択肢です。既存のカフェ文化に乗せられる点が、ゼロから需要を作るよりも参入を容易にします。

さらにバーレーンは金融・観光のハブとして駐在外国人の比率が高く、欧米・アジア双方の食習慣が混在します。「健康志向」「植物性」「日本発」というキーワードは、この多国籍な消費者層に響きやすいテーマです。市場規模そのものは大きくなくても、単価の取れる高付加価値商品を試すには理想的なフィールドだと言えます。まず小さく確実に実績を作り、湾岸全体へ広げる足がかりにする——そんな戦略が描ける市場です。

もう一つ見逃せないのが、贈答とホスピタリティの文化です。湾岸ではもてなしの席や来客への振る舞いに手土産・高級飲料が欠かせず、季節行事の時期には上質な食品・飲料の需要が一段と高まります。カフェイン量が穏やかで色合いも美しい抹茶は、こうしたシーンで映える素材です。アルコールを提供しないバーレーンのホテルやラウンジにとって、抹茶ベースのモクテルやデザートは差別化メニューの有力候補にもなります。飲用シーンが幅広い点は、単なる嗜好品を超えた展開余地を意味します。

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サウジ・UAEだけ見ていると取りこぼす「東部州ゲートウェイ」

バーレーン最大の戦略的価値は、その立地にあります。全長約25kmのキング・ファハド・コーズウェイ(海上道路)により、バーレーンはサウジアラビア東部州のダンマン・アルコバール都市圏と陸路で直結しています。この東部州は石油産業の中心地であり、GCCでも屈指の富裕層と大規模な小売・外食インフラが集積するエリアです。

週末になると東部州からバーレーンへ多くの人が橋を渡って訪れ、レジャーや外食を楽しみます。つまりバーレーンの飲食店で抹茶メニューが評判になれば、その体験はそのままサウジの消費者へと波及していきます。バーレーンは単体の市場であると同時に、サウジ東部という巨大市場のショーウィンドウとしても機能するのです。

ただし注意点もあります。バーレーンで一度輸入通関した第三国原産の商品を橋経由でサウジへ運ぶ場合、原則としてサウジ側で改めて関税・付加価値税の対象になります。GCC域内であっても、日本産抹茶のような域外原産品は「一度入れればどこでも自由に流通」とはいかない点は、最初に押さえておくべき前提です。

それでもバーレーンが参入起点として選ばれるのは、ビジネス環境の開放性ゆえです。外資規制が比較的ゆるやかで、湾岸のなかでも会社設立や事業運営のしやすさに定評があります。物流面でも、空港・港湾へのアクセスが良く、少量から始めて反応を見ながら数量を伸ばすといった機動的な進め方がしやすい環境です。大がかりな初期投資を抱え込まずに市場の手応えを確かめられる——これは新規カテゴリーである抹茶にとって大きな利点です。

バーレーン輸入の制度を整理する(関税・ハラール・ラベル)

実務に入る前に、バーレーンの食品輸入を支える制度を押さえましょう。ポイントは大きく4つ、関税、宗教適合、表示、そして事前承認です。

関税と付加価値税

バーレーンはGCC統一関税に基づき、域外原産の一般的な食品にはおおむね5%の輸入関税が課されます。加えて、2022年1月に税率が引き上げられ、現在の付加価値税(VAT)は10%です。2025年1月からはGCC統合関税表(HSコード12桁化)が全加盟国で適用されており、品目分類の精度がこれまで以上に問われます。抹茶がどのHSコードに落ちるかで税負担が変わるため、分類の確認は初期段階で行うべきです。

ハラール適合とGSO 2055-2

湾岸向け食品では、GCC共通のハラール規格であるGSO 2055-2への適合が基本軸になります。抹茶は茶葉100%の粉末であればアルコールや動物由来成分を含まず、本来ハラール適性の高い商品です。ただし抹茶ラテ用のプレミックスや加糖・フレーバー品では原材料の確認が欠かせません。なお、GSO規格はGCC共通の枠組みではあるものの、承認・運用は各国が個別に行うため、「他の湾岸国で通ったから自動的にOK」とはならない点に留意が必要です。

アラビア語表示と輸入前ラベル承認

バーレーンでは食品の表示にアラビア語(またはアラビア語と英語の併記)が求められます。ラベルには商品名・ブランド名、製造日と賞味期限、原産国、製造者の名称と所在地、メートル法での正味重量、含有量の多い順に並べた原材料表示が必要です。さらにバーレーンは輸入前にラベルを事前承認する運用を採っており、新規ブランドほど事前承認を通しておくことで通関がスムーズになります。賞味期限は残存期間の要件(いわゆる残存賞味期限ルール)にも配慮し、余裕を持った出荷計画が求められます。

通関書類と検査の考え方

食品の輸入審査は、保健省をはじめとする省庁横断の枠組みで運用されており、輸入品が規格に適合しているかが事前に評価されます。通関では、インボイス・パッキングリスト・原産地証明のほか、成分や品質を裏づける書類の提示を求められることがあります。抹茶のような粉末食品では、成分分析証明書(COA)や残留農薬に関するデータをあらかじめ揃えておくと、審査での問い合わせに即応でき、リードタイムの短縮につながります。初回輸入時は特に、当局側が内容を確認しやすい状態で書類一式を整えておくことが、その後のリピート発注をスムーズにする土台になります。

つまずきやすいポイントを先回りで潰す

バーレーン展開でよくある行き違いを、事前に想定しておきましょう。制度そのものより「段取りの抜け」でスケジュールが遅れるケースが目立ちます。

  • ラベル事前承認の後回し——アラビア語ラベルの準備と承認取得を出荷直前に慌てて進め、通関で足止めされる。デザイン段階から翻訳・承認を織り込むのが定石です。
  • COA・残留農薬データの不足——バイヤーや当局から成分分析証明書(COA)や残留農薬(MRL)の裏付けを求められた際に、すぐ提示できず信頼を損なう。
  • GCC横展開の過信——バーレーンで承認されれば湾岸全域で売れる、という誤解。国ごとに登録・表示要件が異なる前提で計画する必要があります。
  • 再輸出時の課税見落とし——橋経由でサウジへ動かす際の二重の税負担を織り込まず、価格設定が崩れる。

これらはいずれも、輸出側の書類整備と産地・グレード選定を早い段階で固めておけば回避できるものばかりです。逆に言えば、輸出パートナーがどこまで書類と品質保証を巻き取れるかで、現地でのスピードが大きく変わります。

もう一点、湾岸市場では「原産地の説得力」も見落とせません。近年は安価な中国産の抹茶様粉末も流通していますが、香味の繊細さ、鮮やかな色合い、そして栽培から碾茶(てんちゃ)加工・石臼挽きに至る品質管理の一貫性では、日本産が明確に優位です。バーレーンのように上質さで選ぶ消費者が多い市場では、「日本産である」という事実そのものが価格を正当化する価値になります。原産地を裏づける書類とストーリーを揃えておくことが、価格競争に巻き込まれない販売設計につながります。

賢いバイヤーはどこで卸パートナーを見極めるか

抹茶の卸仕入れ先を選ぶとき、価格だけで比べると後で苦労します。湾岸市場では特に、輸出実績・規制対応・産地提案力・ロットの柔軟性・書類対応という5つの観点で見比べるのが有効です。主要な卸の傾向を一覧にしました。

卸業者海外輸出実績GCC・ハラール規制対応用途別の産地提案小ロット〜大口の柔軟性COA・サンプル対応
日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)
あいや
福寿園
辻利兵衛本店
中井製茶場

この比較表から分かるように、バーレーン向けに日本産抹茶を輸出する際は、「海外輸出実績」「GCC・ハラル規制への対応」「用途別の産地提案」「小ロットから大口まで対応できる供給体制」、そして「COA・サンプル対応」を総合的に確認することが重要です。

バーレーンはGCC市場への入り口として活用されるケースも多く、輸出実務だけでなく、現地ニーズに合わせたグレード提案や、試験導入から本格取引まで柔軟に対応できる供給体制が、長期的な取引を左右します。また、品質証明書やサンプル提供など、商談初期の対応力も重要な判断材料となります。

バーレーン市場では、価格だけでなく、輸出実務から品質管理、継続供給まで一貫して支援できるパートナーを選ぶことが、安定した市場展開につながります。

その点、日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、「海外輸出実績」「GCC・ハラル規制対応」「用途別産地提案」「小ロット〜大口対応」「COA・サンプル対応」をバランスよく備えており、バーレーン市場への参入を検討する企業にとって有力な選択肢の一つといえるでしょう。

JMEX(日本抹茶輸出機構株式会社)が選ばれる理由

日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、日本産抹茶を世界へ届けることに特化した輸出パートナーです。バーレーンのように制度の読み解きと書類整備が成否を分ける市場でこそ、その強みが生きます。

  • 43カ国への海外輸出実績——多様な規制環境で実際に通関・納品してきた経験があり、湾岸向けの書類要件や表示の勘所を熟知しています。
  • 用途別に最適な産地を提案——宇治・静岡・鹿児島・八女など日本各地から、抹茶ラテ向け、製菓向け、セレモニアル用途向けといった目的に応じた産地とグレードを組み合わせて提案します。
  • 輸出基準への対応——COA(成分分析証明書)、残留農薬(MRL)データ、有機認証など、バイヤーや当局から求められる裏付け資料の整備を輸出側で支援します。

ハラール適合やアラビア語ラベルの事前承認そのものは、最終的に現地の輸入者・当局の手続きを経る領域です。JMEXはその手前で、日本側で固められる産地選定・品質保証・輸出書類を最大限に整え、現地手続きがスムーズに進む状態でバトンを渡すことに徹します。少人数で大型案件を動かすバイヤーほど、この「輸出側の準備を任せられる」体制が効いてきます。

バーレーンでの販路は一つではありません。スペシャルティコーヒー店やヘルシーカフェ、ホテル・ラウンジといった外食チャネル、高級スーパーやグルメ食料品店の小売棚、そして製菓・ベーカリーのOEM原料まで、抹茶の受け皿は複数の層に広がっています。用途ごとに最適なグレードは異なるため、ドリンク用・製菓用・セレモニアル用を切り分けて提案できるかどうかが、現地バイヤーの品揃え設計を助ける鍵になります。JMEXは用途起点で産地とグレードを組み合わせて提案できるため、単品供給にとどまらず、現地の売場づくり全体に寄り添える点が強みです。

バーレーン展開を成功させる調達〜通関の進め方

実際に日本産抹茶をバーレーンへ届けるまでの流れを、輸出側の視点で段階ごとに整理します。順番に押さえていけば、手戻りを最小化できます。

  • 1. 用途とターゲットの明確化——カフェのドリンク用か、製菓・OEM原料用か、ギフト向けか。用途が決まれば必要なグレードと想定ロットが定まります。
  • 2. 産地・グレードの選定とサンプル評価——目的に合う産地の候補を絞り、実際のサンプルで色・香り・水色(すいしょく)・溶けやすさを確認します。
  • 3. 書類の整備——COA、残留農薬データ、原材料・成分情報、必要に応じて有機認証やハラール関連資料を準備します。
  • 4. ラベル設計と事前承認——アラビア語表示を含むラベルを設計し、現地輸入者と連携して輸入前承認を取得します。
  • 5. 出荷・通関・現地展開——HSコードと税負担を確認のうえ出荷し、通関後は現地の販路へ。反応を見ながら湾岸他国への横展開を検討します。

このうち1〜4は、輸出パートナーがどれだけ伴走できるかで進行スピードが変わります。JMEXは産地選定からサンプル手配、輸出書類の整備まで一貫して支援し、バイヤーが現地手続きに集中できる状態を整えます。

特に月あたり数百kg規模の安定調達を見込む案件では、初回のサンプル選定と書類設計をていねいに行っておくことが、その後の再発注を軽くします。産地やグレードを一度決めてしまえば、二回目以降は同じ仕様で回せるため、現地バイヤーとの取引が定常化しやすくなります。逆に、最初の設計が曖昧だと毎回条件を詰め直すことになり、湾岸展開のスピードそのものが鈍ります。立ち上げ時こそ、輸出側の準備に時間をかける価値があります。仕様が固まっていれば、追加ロットの見積もりや納期回答も速くなり、現地バイヤーからの信頼を積み上げやすくなります。

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総括:小さく確実に入り、湾岸へ広げる

バーレーンは市場規模こそ控えめですが、富裕な消費者層、成熟した外食文化、そしてサウジ東部州への陸路直結という三拍子がそろった、抹茶にとって狙いどころの多い市場です。関税・ハラール・アラビア語表示・輸入前承認という制度のポイントを押さえ、書類と産地選定を早い段階で固めれば、参入のハードルは決して高くありません。まずバーレーンで確かな実績を作り、その体験をサウジ東部から湾岸全域へと広げていく——そんな段階的な戦略が現実的です。

湾岸は今まさに、日本産抹茶にとって次の成長フロンティアになりつつあります。とはいえ、制度や表示の細部を一つずつ自力で調べながら進めるのは、少人数のチームには大きな負担です。だからこそ、輸出実務を知り尽くしたパートナーと組み、日本側の準備を任せてしまうことが、結果的にもっとも速く確実な入り方になります。バーレーンという入口を、湾岸全体への足がかりに変えていきましょう。

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