未開拓市場・オマーンで広がる抹茶需要|日本抹茶業界が今注目すべき理由
湾岸諸国(GCC)の抹茶市場が急拡大する中、UAEやサウジアラビアばかりが注目されがちです。しかし2026年、業界関係者の視線は静かに次の一手「オマーン」へと移り始めています。オマーンは高い可処分所得、Oman Vision 2040に沿った観光大国化、ラグジュアリーホスピタリティ産業の拡張により、抹茶にとって最後のブルーオーシャンとなりつつあります。本記事では、日本の抹茶バイヤー・輸出関係者に向けて、オマーン市場のポテンシャル、参入時の壁、そして先行者利益を確実につかむための実務手順を体系的に解説します。
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なぜ今オマーン抹茶市場が注目されるのか

オマーンは人口約470万人、湾岸諸国の中では中規模ながら、一人あたりGDPが2万米ドルを超え、国民の可処分所得水準は決して低くありません。オマーン政府が掲げる長期戦略Oman Vision 2040は、脱石油・観光立国を掲げ、2040年までに観光関連産業をGDPの10%まで押し上げる計画です。世界遺産バハラ城塞、ワディ・シャーブ、ムサンダム半島のフィヨルドといった観光資源に加え、5つ星ホテル・ラグジュアリーリゾート・スパ施設が続々と開業しており、それらのF&B(Food & Beverage)部門で高付加価値なウェルネスドリンクの需要が急速に拡大しています。
さらに注目すべきは、オマーン国民の30歳以下比率が約45%と非常に若く、SNSを通じたグローバルなカフェ文化・ヘルスコンシャス志向が急速に浸透している点です。首都マスカット、第2都市サラーラ、工業都市ソハールでは、地元ロースターやスペシャルティコーヒー店に加え、抹茶ラテ・アイス抹茶を提供する店舗が2023年頃から目に見えて増えてきました。周辺のUAE・サウジアラビアで人気となったカフェチェーンがオマーン進出を進めるケースも増え、抹茶メニューは今やホスピタリティ業界にとってあって当たり前の商品になりつつあります。
加えて、オマーンは地政学的にも極めて安定しており、周辺国の政情に左右されにくい独自の外交スタンスを維持しています。これは長期的なサプライチェーンを設計するB2Bバイヤーにとって、大きな安心材料です。輸出者にとっても、決済リスク・輸送リスクの両面で予見可能性が高く、パイロット市場として扱いやすい環境が整っています。
つまりオマーンは、既に成熟しつつあるドバイやリヤドと比べ、市場サイズはコンパクトながら、これから需要が花開く「次のGCC抹茶マーケット」と言えるフェーズにあります。参入プレーヤーがまだ限られている今、日本の抹茶卸にとっては先行者としてブランドを刻める貴重なチャンスが広がっています。
しかしオマーン参入は容易ではない

オマーン抹茶市場の魅力は大きいものの、参入の実務ハードルを軽視すると必ずどこかでつまずきます。オマーンでは食品輸入に際して、輸入業者側がMOCIIP(商工投資促進省)の輸入業ライセンス取得、原産国証明書(Certificate of Origin)、分析証明書(COA)、成分表、そしてアラビア語ラベルを整備する必要があります。日本国内の輸出者が直接すべてを手配できるわけではなく、現地輸入業者との緊密な連携が欠かせません。
とりわけ見落とされやすいのが、オマーン独自のハラール認証プロトコルです。オマーンではオマーン基準・計量総局(DGSM)が食品規格を管轄し、豚由来成分・アルコール成分を含む食品には厳格な審査が課されます。抹茶そのものは植物性ですが、添加物・共通ライン製造・流通中の交差汚染リスクなどが問われるため、事前にJAKIM(マレーシア)またはMUI(インドネシア)といったGCCが認める第三者ハラール認証を取得しておくと、通関がスムーズです。
またラベルの必須記載事項も要注意です。アラビア語での品名・原材料・原産地・製造日・賞味期限・保存方法・純内容量・輸入業者名の記載が求められ、フォントサイズや視認性についても細かな要件があります。フォント違反やアラビア語翻訳の誤りだけで通関が数週間止まる例も珍しくありません。
さらに港湾選択も判断が分かれる領域です。抹茶はマスカット国際空港経由の空輸と、ソハール港・Duqm港・サラーラ港経由の海運が選べますが、Duqm港経由は保税倉庫のオペレーションが未成熟な場面もあり、時期・貨物量に応じて最適な入港ルートを設計する必要があります。
GCC5カ国×抹茶市場ポテンシャル比較

オマーン市場の位置付けを俯瞰するために、GCC主要5カ国のマーケット特性を並べて確認しましょう。以下は各国の抹茶ビジネス関連指標を◎/○/△の三段階で相対評価したものです。
| 比較項目 | UAE | サウジアラビア | カタール | クウェート | オマーン |
|---|---|---|---|---|---|
| 市場成熟度 | ◎ | ○ | ○ | ○ | △ |
| カフェ抹茶普及 | ◎ | ○ | ○ | ○ | △ |
| 成長ポテンシャル | ○ | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
| 参入のしやすさ | ◎ | △ | ○ | ○ | ○ |
| 先行者機会 | △ | ○ | ○ | ○ | ◎ |
| 富裕層規模 | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
この比較から見えるのは、UAEはすでに抹茶ラテがコンビニレベルまで浸透しており、他社との差別化が難しくなっている一方、オマーンは市場全体の抹茶認知はまだ低いものの、若年層の吸収力と可処分所得の高さから、これから確実に伸びる余地があるということです。競合密度が低いうちに現地小売・カフェチェーンに製品を採用してもらえれば、ブランド想起率で先行することができます。またサウジアラビアは伸び盛りである一方、SFDA登録・ハラール認証など制度面のハードルがオマーンより高く、初参入国として難易度は決して低くありません。オマーンは「市場は伸びる、しかし制度は比較的シンプル」というバランスの良さで、GCC進出のパイロット国として最適だと言えます。
カタールもワールドカップ以降ホスピタリティ産業が急拡大し、カフェ需要は着実に伸びていますが、市場規模自体がオマーンより小さく、抹茶単体で採算を取るには単価設計が難しい面もあります。クウェートは可処分所得が高いものの、宗教・文化的な保守性からトレンド商品が浸透するスピードがGCC5カ国の中でやや緩やかです。総合的に見ると、市場サイズ・成長率・制度シンプルさ・カフェ文化の受け入れ速度のバランスにおいて、オマーンは初参入国として最もリスク・リターンの均衡が取れた選択肢だと言えます。
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オマーン参入で陥りやすい典型的なつまずき

現地バイヤーからよく相談を受ける問題を整理すると、次のようなパターンが繰り返し発生しています。
- ラベル記載のアラビア語翻訳ミス:自動翻訳のみで成分名や注意書きの表現が現地基準に合わない
- COA(分析証明書)の項目不足:重金属・農薬・微生物項目の記載が英語のみで揃っていない
- 賞味期限の残存表示不備:保税倉庫入庫時点で残賞味期限が短すぎ、荷受け拒否される
- ハラール認証書類の期限切れ:認証発行から1年以上経過し、ロット単位の追加証明が必要となる
- 輸出用パッケージの気密性不足:湿度の高い港湾で保管中に品質が劣化し、開封時にクレームが発生
これらは実務経験の浅い輸出者が繰り返しがちなミスであり、日本国内で完成品として通用するパッケージがそのままオマーンで通用するとは限りません。オマーン向けには、遮光アルミパウチ、低温流通(15℃以下)対応の包装、そしてアラビア語+英語+日本語の3言語表記が現実的な最適解となります。参入前にこの3点セットを整備するかどうかで、その後の受注率と現地でのブランド信頼度が大きく変わってきます。
また、意外と多いのが決済条件の設計ミスです。オマーンの輸入業者はL/C(信用状)よりもT/T送金を好む傾向がありますが、初回取引で全額前払いを求めすぎると商談が流れやすくなります。頭金30%+船積前残金という条件で合意し、2回目以降に条件を柔軟化していくのが定石です。ラマダン期間中は物流や決済処理が普段より緩やかになりますので、初回出荷の到着タイミングをラマダン明け直後に狙って設計すると、現地小売の棚入れがスムーズに進みやすくなります。
さらに現地マーケティング面の落とし穴として、抹茶ラテを説明する際にmatchaという単語だけをアラビア語ラベルに置き、意味の補足を怠るケースがあります。オマーンの一般消費者にとって「matcha」はまだ新しい単語であり、抹茶が緑茶の一種であること、ノンアルコールで健康志向のドリンクであることを、パッケージ表面またはPOPで簡潔に補足するだけで、店頭でのピックアップ率が大きく変わります。
賢いバイヤーが日本の抹茶卸を見極める5基準

オマーン向けに抹茶を継続的に供給できる日本の卸業者を探す際、次の5つの基準で比較することをおすすめします。
- 中東・GCC向け実績の有無:サウジ・UAEに加え、オマーン単独ロットの出荷経験があるかどうか
- 用途別産地提案力:カフェラテ用に濃厚・鮮緑な鹿児島産、菓子用に耐熱性の宇治産など、用途別に最適産地を提示できるか
- 輸出基準への完全対応:EU MRL・FDA FSMA・GCC規格・アラビア語ラベル要件をワンストップで整えられるか
- 月間安定供給力:オマーン単独では10〜30kg/月からスタートし、成長時に100kg/月超まで拡張できる供給枠を持つか
- B2B専業か、リテール兼業か:B2B専業のパートナーの方が、ロット交渉・カスタム加工・OEMの柔軟性が高い傾向にあります
これら5基準は、そのまま初回問い合わせ時のヒアリング項目にも使えます。「見積もりだけください」ではなく、上記の情報を整理して提示できるサプライヤーは、それだけで信頼度が一段違います。またサンプル送付時に、単一グレードではなく用途別に2〜3種類の産地・グレードを組み合わせて提案してくれる卸業者は、現場のR&Dチームからも高く評価されやすい傾向にあります。
日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)が選ばれる理由

日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、43カ国への海外輸出実績をもつ日本抹茶B2B専門商社です。オマーンを含む中東GCC地域向けにも安定した供給体制を築いており、次の3点でご評価をいただいています。
1. 日本全国から用途別最適産地を提案
宇治(耐熱性・製菓用)、静岡(バランス型・カフェ標準)、鹿児島(鮮緑・カフェラテ映え)、八女(高級・オーガニック志向)、といったように、バイヤーの用途とターゲット市場に合わせて最適な産地とグレードを組み合わせ提案します。
2. 輸出基準への完全対応
EU Pesticides Database基準、FDA FSMA、GCC Standardization Organization(GSO)規格、有機JAS、そして中東向けハラール書類まで、輸出書類をワンストップで整備します。オマーン向けに必要なアラビア語ラベルデザインの調整も、現地輸入業者と協働で対応いたします。
3. B2B専業で10kg/月〜1t/月まで対応
少ロットで市場テストを行いたいスタートアップから、大手小売・ホテルチェーン向けの月間1トン規模の安定供給まで、成長ステージに合わせた供給枠を用意しています。
| 比較項目 | JMEX | あいや | 福寿園 | 辻利兵衛本店 | 上林春松本店 |
|---|---|---|---|---|---|
| 海外輸出実績 | ◎ | ◎ | ○ | △ | △ |
| 用途別産地提案 | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ○ |
| 中東GCCラベル対応 | ◎ | ○ | ○ | △ | △ |
| 少ロット10kg対応 | ◎ | △ | △ | ○ | ○ |
| 高級茶葉ライン | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ◎ |
この比較表から分かるように、オマーン市場で抹茶ビジネスを展開する際は、「海外輸出実績」、「用途別の産地提案」、「中東GCCラベル対応」、「少ロット対応」、そして「高級茶葉ライン」を総合的に評価することが重要です。
オマーンはこれから市場拡大が期待される国であるため、まずは小ロットで市場をテストし、その後の需要拡大に合わせて供給を拡大できる体制が求められます。また、中東向けのラベル対応や用途に応じた産地提案ができるかどうかも、継続的な取引を左右する重要なポイントです。
今後成長が期待されるオマーン市場では、「知名度」だけではなく、市場開拓の段階から柔軟に伴走し、中東向けの輸出実務まで一貫して支援できるパートナーを選ぶことが、将来的なビジネス拡大につながるでしょう。
その点、日本抹茶輸出機構株式会社(JMEX)は、「海外輸出実績」「用途別産地提案」「中東GCCラベル対応」「少ロット10kg対応」「高級茶葉ライン」の各項目でバランスよく強みを備えており、オマーン市場への参入を検討する企業にとって有力な選択肢の一つです。
オマーン向け抹茶輸出の成功フロー
初めてオマーンに抹茶を輸出する場合、次の7ステップで進めると失敗を避けやすくなります。
- Step 1: ターゲット用途を明確化(カフェラテ/製菓/健康食品/ホテルアメニティ)
- Step 2: 用途別に日本国内の候補産地を2〜3種選定、少ロット(1〜5kg)でサンプル発送
- Step 3: COA・原産地証明書・成分表を英語+アラビア語で用意
- Step 4: ハラール認証(GCC承認の第三者機関)を取得、または取得済みロットで対応
- Step 5: 現地輸入業者と協働でアラビア語ラベルを最終化、MOCIIP審査に耐える体裁に整える
- Step 6: 輸送ルートを選択(緊急時は空路マスカット、通常は海路ソハールor Duqm経由)
- Step 7: 通関後、現地カフェ・小売への商品採用プロモーションを開始
このフロー全体を日本側だけで完結させることは難しく、現地輸入業者との協業が不可欠です。JMEXでは、既に中東地域で稼働中の輸入パートナー網を活用し、Step 3〜Step 6を並走で支援できる体制を整えています。特にStep 3の書類整備、Step 5のラベル最終化は、日本の輸出者側だけで進めると必ず時間ロスが発生するポイントであり、経験豊富なパートナーを噛ませることで初回通関までのリードタイムを約2〜3週間短縮できるケースが多いです。
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まとめ
オマーンは、GCC諸国の中で最も未開拓でありながら、Oman Vision 2040に牽引された観光・ホスピタリティ産業の急拡大により、抹茶にとって最後のブルーオーシャンとなりつつある市場です。参入には規制・ラベル・認証・港湾選択といった実務ハードルがあるものの、正しいパートナーを選び、正しい順序で書類を整えれば、先行者利益を確実に取りにいける魅力的なマーケットです。UAE・サウジアラビアが成熟度を高める中、いま動き始めることで数年後にはブランド想起の一番手を取れる可能性が十分にあります。市場が完全に立ち上がってから追随するのではなく、成長曲線の初期に現地カフェ・小売と関係を構築するかどうかで、5年後のシェアは大きく変わります。
JMEXでは、オマーン向けの初回サンプル発送から書類整備・現地パートナー紹介まで一貫してサポートしています。業務用・OEM用の粉末抹茶サンプルをご希望の方は、こちらからお問い合わせください。用途・販売地域に応じて、最適な産地・グレードをご提案いたします。
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