抹茶スイーツの海外市場データ完全ガイド|チョコ・アイス・ベーカリー別の成長率と仕入れ戦略

近年、「matcha」というキーワードはもはや日本食ブームの一部ではなく、世界の食品トレンドそのものを牽引する存在になりました。特に抹茶スイーツの海外市場は、チョコレート・アイス・ベーカリーの3カテゴリで急速に拡大しています。

しかし、急成長市場ほど参入の難易度は高いのが現実です。本記事では、海外で抹茶スイーツが伸び続ける背景と、カテゴリ別の成長率データ、そして失敗しないための仕入れ戦略までを一気通貫で解説します。

「どのカテゴリ・どの地域で勝負すべきか」を見極めたいバイヤーの方は、ぜひ最後までご覧ください。

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なぜ今、抹茶スイーツ市場が世界で爆発的に伸びているのか?

結論から言えば、抹茶スイーツ市場は「健康・SNS・日本文化」という3つの追い風を同時に受け、過去10年で類を見ないスピードで拡大しています。特に直近5年は、新商品の発売件数・輸出額・SNS露出のすべてが右肩上がりです。

ここでは、市場拡大を支えている構造的な3つの要因を整理します。

世界の抹茶関連市場規模と直近5年の伸び率

Mordor IntelligenceやGrand View Researchなど主要市場調査会社のレポートによれば、世界の抹茶市場は年間およそ7〜9%のCAGRで成長しています。2024年時点の市場規模は30〜40億ドル規模と推計され、2030年には倍近くまで拡大する予測も少なくありません。

日本の農林水産省「茶をめぐる情勢」でも、抹茶を含む粉末緑茶の輸出額は10年連続で過去最高を更新しています。

チョコ・アイス・ベーカリーが牽引する3つのカテゴリ

Innova Market Insightsの新商品ローンチデータでは、「matcha」を含む新商品の発売件数が過去5年で約3倍に増加しています。中でも伸びが顕著なのがチョコレート・アイス・ベーカリーの3カテゴリです。

これらは抹茶を「フレーバー素材」として最も柔軟に展開できる領域であり、抹茶ブームの実需を支える主役といえます。

SNSが引き起こした「抹茶ブーム第2波」

TikTokやInstagramの「#matcha」関連投稿は、すでに累計数百億回再生規模に達しています。鮮やかな緑色はビジュアルとの相性が抜群で、Z世代を中心に新商品の試食・拡散を一気に加速させました。

SNS発の購買行動が小売の棚を変えるという構造変化が、いま世界中で起きています。

→ 一見、誰でも参入できる市場に見えます。しかし実態は、そう単純ではありません。

しかし…3カテゴリで「成長スピード」も「求められる抹茶」も全く違う

抹茶スイーツ市場は一括りで語られがちですが、実際にはカテゴリごとに成長カーブも品質要件も全く異なります。ここを誤解したまま参入すると、在庫過多や品質クレームに直結します。

まずはカテゴリ特性を正確に把握することが必要です。

① チョコレート|欧州中心・プレミアム志向で安定成長

ConfectioneryNews.comの記事によれば、Pierre Marcolini・Jean-Paul Hévin・Lindtといった欧州ショコラブランドが抹茶ガナッシュを定番化しています。チョコレートはプレミアム志向の安定成長型で、急激なバズよりも着実に裾野が広がるカテゴリです。

② アイス|米国・東南アジア・中東で急成長

Häagen-Dazsの抹茶アイスは、欧米・アジアの主要市場で定番フレーバー化しました。JETROドバイ事務所のレポートでも、中東で年間を通じた冷菓需要を背景に抹茶アイスの取扱店が増加しています。

アイスは3カテゴリ中もっとも普及スピードが速い領域です。

③ ベーカリー|パリ発のSNS拡散型・最も新しい波

Pierre HerméやSadaharu AOKIといったパリのパティスリーが先導し、抹茶クロワッサンや抹茶マカロンが世界的な憧れの対象になりました。米国ではBlue Bottle Coffeeが抹茶ペストリーを定番化し、東南アジアのカフェチェーンも追随しています。

カテゴリごとに求められる品質は全く違う

カテゴリ重要な品質要素
チョコ色味・苦味・油脂との相性
アイス溶けやすさ・乳との相性・低温耐性
ベーカリー耐熱性・焼成後の色持ち

→ つまり、参入カテゴリを誤れば、過剰在庫・品質クレーム・ブランド毀損に直結します。

カテゴリ×地域別の成長率と特徴を徹底比較

抹茶スイーツの伸びは、地域ごとの食文化・小売チャネル・規制によって全く異なる表情を見せます。ここでは、優先度の高い5地域について、カテゴリ別のトレンドを整理します。

米国市場|3カテゴリすべてが伸長、特にアイスとベーカリーが牽引

FoodNavigator-USAの記事やJETRO米国レポートによれば、米国は抹茶チョコ・抹茶アイス・抹茶ベーカリーすべてで取扱が拡大中です。Trader Joe’sやWhole FoodsのSKU数も年々増加しています。

欧州市場|高級ペストリー&ショコラの主役国(仏・独・英)

Eurostat(CN 0902)の輸入統計では、フランス・ドイツ・イギリスが緑茶輸入の中心です。特にフランスは世界の抹茶ベーカリートレンドを牽引するハブとなっています。

東南アジア市場|カフェチェーン経由で急拡大

JETROバンコク・ハノイ・SG・ジャカルタの各事務所レポートでは、現地カフェチェーンが抹茶ラテと抹茶スイーツを同時展開する事例が急増しています。

中東市場|プレミアム冷菓需要が上昇中

ドバイやリヤドの高級ホテル・カフェでは、抹茶アイスやジェラートがプレミアムデザートとして定着しつつあります。

中国市場|国産抹茶との競合が激化

iiMedia Researchや中国茶葉流通協会のデータでは、中国国内の国産抹茶ブランドが急増しています。日本産抹茶は「品質・産地ストーリー」での差別化が必須です。

📊 比較表:カテゴリ×地域

カテゴリ主戦場成長スピード価格帯求められる品質
チョコレート欧州・米国安定成長色味・苦味バランス
アイス米国・東南アジア・中東急成長中〜広溶けやすさ・乳との相性
ベーカリーパリ・米国・東南アジア新興・拡大中中〜高耐熱性・色持ち

→ どこに参入するかで、求められる抹茶のスペックは全く違うのです。

参入に失敗するバイヤーに共通する「4つの落とし穴」

急成長市場には典型的な失敗パターンが存在します。「売れない」「クレームが続く」「輸出が止まった」事例の多くは、以下の4つに集約されます。

① 用途違いのグレードを仕入れて販売不振

たとえばベーカリー用にセレモニアルグレードを仕入れるのは典型的な失敗例です。焼成時に褐変し、「思っていた緑色が出ない」というクレームに直結します。

② 国別MRL・FDA基準を未確認で輸出停止

抹茶の輸出基準は国ごとに大きく異なります。EUのMRL(残留農薬基準値)、米国FDA、台湾TFDA、シンガポールSFAなどを満たさない抹茶は、通関で止まり販売機会を失います。

③ SNSバズだけを根拠に安易にカテゴリ参入

「TikTokで人気だからベーカリー一択」といった判断は危険です。SNSの瞬間風速と、実際の継続購買は別物です。

④ 安価な中国産で代替し、ブランド価値が毀損

価格優先で中国産・ベトナム産粉末抹茶に切り替えた結果、「matcha」表示の信頼性が失墜するケースが増えています。原材料の選定は、ブランドそのものの信頼性に直結します。

→ つまり、「カテゴリに合った抹茶」を「規制と供給を担保したパートナー」から仕入れることが成否を分けるのです。

ビジネスを成功させる仕入れフロー【4ステップ】

抹茶スイーツの新規参入や、既存事業の刷新を進める際は、以下4ステップで意思決定を整理しましょう。

Step1|狙うカテゴリと販売地域を決める

まずカテゴリ×地域の優先順位を明確化します。たとえば「米国向けプレミアムアイス」「欧州向け抹茶ショコラ」など、ターゲットを絞ると以降の判断が一気に楽になります。

Step2|用途別に複数グレードのサンプルを比較する

最低でも3〜5種類のグレードを取り寄せ、色味・香り・焼成・乳和性を実際に試します。紙の数値ではなく、自社製品との相性を実食ベースで確認することが重要です。

Step3|出荷国のMRL・規制と年間供給量をチェックする

「美味しい」だけでは輸出できません。規制適合と安定供給は、事業継続のインフラです。

Step4|OEM・包装・ブランド設計までワンストップで計画する

商品設計を抹茶選定とセットで進めれば、サプライチェーン全体のリスクを最小化できます。

→ 日本抹茶輸出機構であれば、Step1〜Step4まで一貫対応が可能です。

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まとめ|世界の抹茶スイーツ市場で「長く勝つ」ために

抹茶スイーツの海外市場は、これからもチョコ・アイス・ベーカリーの3カテゴリを軸に成長を続けます。しかし、ブームに乗るだけでは長期的な事業にはなりません

本記事の要点を、もう一度整理します。

  • 市場は伸びているが、カテゴリ別の成長速度・必要品質は全く違う
  • 失敗パターンは4つ:用途違い/規制無視/SNS過信/安価代替
  • 成功の3条件:カテゴリ選定 × 用途別グレード × 信頼できるパートナー
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